一般・学生向け
低温研で活躍する学生
西川 穂波
環オホーツク観測研究センター/環境科学院 環境起学専攻 D2
写真:漂着ごみ調査のために知床国立公園を訪れた際に撮影 (2022.9)。
低温研を知ったきっかけは?
低温研を知ったきっかけは学部4年生のときの研究室訪問だったと思います。大学院で環境問題に関連した研究をしたいと考えていた頃に現在所属している研究室に興味を持ち、現指導教員に連絡を取ろうと連絡先を調べた時に初めて低温研を知りました。低温科学と名前についているので最初は氷や雪を研究している人が多いのかなと思っていましたが実際は生物や宇宙など幅広い分野の研究が行われていて驚きました。
低温研で今どのような研究をしていますか?
北海道、知床国立公園内の海岸で海洋ごみに関する研究を行っています。海洋ごみの数は年々増加していると言われており、海洋環境の汚染や生態系への影響が懸念されています。世界自然遺産に登録される程の自然豊かな知床も例外ではなく、海から漂着したごみが海岸では見られます。私達は多くのごみが漂着しているルシャ地区の海岸を対象に漂着するごみの種類、量、漂着頻度等を調べています。ごみの実態を明らかにすることで、いつ、どのような手段でごみを回収することが望ましいかを検討し、効果的な漂着ごみ対策の提言につなげていきたいと考えています。
どのように今の研究室を選んだのですか?
自然環境だけでなく自然と人間の関わりについても研究できる点が魅力的でした。また、フィールドワークを中心とした研究を行いたいと考えていたので、その環境が整っていることや主体的に研究に取り組める雰囲気がある研究室だと感じたこともあり現在の研究室を選びました。
なぜ今の研究をやろうと思ったのですか?
世界自然遺産に登録されている知床国立公園では多くの人々がその豊かな自然を守るために尽力されています。その一方で、海岸では海から漂着したごみが堆積しており漂着ごみへの効果的な対策は未だ確立されていません。このような状況を知りこの問題を解決するために研究に取り組みたいと思いました。問題解決には現地調査による実態把握はもちろん、調査から得られた知見を活かし、どのように回収していくか、その回収・処理の仕組みまで考えなければなりません。したがって研究を通して自然科学的な視点だけに留まらず多様な視点から物事を考え、課題を解決する力を養うことができると思ったことも研究を始めるきっかけのひとつです。
学部までの研究室と違いはありますか?どんなところが違いますか?
分野の異なる研究者や学生と接する機会が学部生時代よりも増えたと思います。私は漂着ごみの研究をしていますが、周りにはオホーツク海や極域など様々なフィールドで研究を行っている研究者や学生がいます。そのような異なるバックグラウンドを持つ人々と議論する場が低温研にはたくさんあるので視野が広がりますし、色んな角度から自身の研究を考えられるようになったと感じています。
休日はどのように過ごされていますか?
休日は平日にできない家の掃除をしたり、買い物に行ったりしています。その他には、散歩や映画鑑賞などのんびり過ごしていることが多いです。車の運転が好きなので友達を誘ってドライブに出掛けることもあります。北海道の色んな場所へ行ってきれいな景色を見たり、各地の美味しいものを食べたりして休みを満喫しています。まだ北海道の離島には行ったことがないので今後足を運んでみたいです。
札幌での暮らしはいかがですか?
札幌は暮らしやすい街だと思います。北大周辺はスーパーや飲食店などが多いですし、札幌駅へのアクセスも良くてとても住みやすいです。札幌はおいしい食べ物が集まっている場所でもあります!食べることが好きなので、時間を見つけては海鮮やジンギスカン、スープカレー、ジャガイモの食べ比べなど…北海道の食を楽しんでいます。それだけでなく、周辺には素晴らしい自然もあるので札幌に来てから休日に出掛けることが増えました。
海岸で GNSS(全地球衛星測位システム)観測を行っている様子 (2022.9)。写真の機材を使って観測点の位置情報を取得しています。
(2023.9)