共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

機械学習による複雑な雪結晶形に潜む特徴の抽出
新規・継続の別 新規
研究代表者/所属 鳥取大院工
研究代表者/職名 教授
研究代表者/氏名 灘浩樹

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

木村勇気 北大低温研

研究目的 雪結晶形は,雪氷学,物理学,地球惑星科学など幅広い分野における古くからの重要な研究対象である.とりわけ,中谷ダイヤグラムや小林ダイヤグラムに代表される雪結晶形の分類に関しては,今なお精力的な研究が行われている.さて,これまでの雪結晶形の分類は人間の眼で行ったものである.もしそれを機械学習で行い,人間が気づかなかった雪結晶形の特徴が新たに見つかれば,関連分野に大きなインパクトを与えるに違いない.
本研究の目的は,機械学習を用いて目視では判らない雪結晶形の特徴を抽出することである。
  
研究内容・成果 【研究内容】
本研究では,(1) 教師あり機械学習により画像からの雪結晶形輪郭抽出を行い,その抽出された雪結晶形輪郭のデータを用いて(2) 教師なし機械学習(次元削減法とクラスタリング法)により雪結晶形の仲間分けを実施する.本研究では,まず2026年2月に旭岳にて多数の雪結晶写真を撮り,つぎにその写真画像の機械学習解析を行う.雪結晶写真撮影は低温研・木村勇気教授と申請者が実施し,雪結晶形の機械学習解析は申請者が実施する.
【成果】
(1) 写真から雪結晶形輪郭抽出を自動で行う教師なし機械学習モデルを構築した.その作成したモデルによる形の抽出精度は,膨大な量の訓練データをもとに開発された既存自動形状抽出ツール(Segment Anything Model, SAM) を用いた抽出結果と比較することにより評価した.その結果,今回モデル作成に使用した訓練データ数は187と小数であったものの,SAMと同程度の抽出精度となることを確認できた.
(2)2026年2月18日〜20日に旭岳にて雪結晶写真撮影を実施した.結果として200枚以上の雪結晶写真を得ることができた.得られた各写真画像から,(1)で構築した機械学習モデルを用いて雪結晶形輪郭抽出を行った.抽出された多数の雪結晶形輪郭の自動での仲間分けを実施するために,シルエット・スコアを導入した新しいクラスタリング方法を構築した.この方法を効果的に活用して,人間が気づかない雪結晶形の特徴の抽出を試みている.
  
成果となる論文・学会発表等 灘 浩樹,上田 高生,木村 勇気,小谷 岳生,雪結晶形の機械学習解析,第54回結晶成長国内会議, 金沢商工会議所(石川県金沢市), 2025/11.