共同研究報告書
研究区分 | 一般研究 |
研究課題 |
低温環境下で誘導されるクロロフィル分解酵素の構造解析 |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 大阪大学蛋白質研究所 |
研究代表者/職名 | 准教授 |
研究代表者/氏名 | 田中秀明 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
伊藤寿 | 北大低温研 |
研究目的 | クロロフィルは閉環テトラピロール構造よりなり、中心にマグネシウムを持つ。クロロフィルの分解はマグネシウム脱離酵素によってこのマグネシウムが外され、プロトンと置換することにより始まる。このマグネシウム脱離酵素(SGR)はクロロフィル分解の律速段階を触媒する酵素であり、クロロフィル分解を理解するうえで最も重要な酵素である。本研究では、植物のマグネシウム脱離酵素と相同な遺伝子がバクテリア(Anaerolineae bacterium)が持つ、SGRと基質であるクロロフィルとの複合体の構造決定からマグネシウム脱離酵素の反応機構の解明を目指した。 |
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研究内容・成果 | 本研究では、材料としてバクテリアであるAnaerolineae bacteriumの遺伝子を利用した。大腸菌で大量発現した後、超音波破砕し、ニッケルカラムによりアフィニティー精製し、さらにゲル濾過により分画した。得られた試料は動的光散乱による測定により、粒子径が単一な単分散の状態であることが確認された。本試料を用いたSGR単体のX線結晶構造解析はすでに成功しており、構造情報から酸性アミノ酸の側鎖が基質のクロロフィルに結合してマグネシウムを外していることが予想された。しかし、SGRによるマグネシウム脱離の反応機構を原子レベルで明らかにするためには、SGRとクロロフィルの複合体を調製して構造決定する必要がある。よって、SGRとクロロフィルを混ぜてから結晶化する共結晶化とSGR結晶にクロロフィルを浸透させるソーキング法の2つの方法を試した。その結果、共結晶化による方法で微結晶が得られたので、結晶化条件の最適化を進めているところである。 |
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成果となる論文・学会発表等 |