共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
雪氷の生態学(13)気候変動による湿原生態系への影響 |
新規・継続の別 | 継続(平成18年度から) |
研究代表者/所属 | 国立環境研究所 |
研究代表者/職名 | 室長 |
研究代表者/氏名 | 野原精一 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
大高明史 | 弘前大学 | 教授 |
2 |
千賀有希子 | 東邦大学 | 准教授 |
3 |
亀山哲 | 国立環境研究所 | 主任研究員 |
4 |
楊宗興 | 東京農工大学 | 教授 |
5 |
廣田充 | 筑波大学 | 准教授 |
6 |
長谷川健 | 茨城大学 | 准教授 |
7 |
福原晴夫 | 河北潟湖沼研究所 | 名誉教授 |
8 |
岩熊敏夫 | 函館工業高等専門学校 | 名誉教授 |
9 |
久田康広 | 会津大学 | 准教授 |
10 |
福井学 | 北大低温研 | |
11 |
小島久弥 | 北大低温研 | |
12 |
寺島美亜 | 北大低温研 |
研究集会開催期間 | 令和 1 年 12 月 19 日 〜 令和 1 年 12 月 21 日 |
研究目的 | 融雪期に雪や氷の表面の彩雪現象は古くから日本を含む世界の積雪地域で知られてきた。多雪地域である尾瀬ヶ原・尾瀬沼でも彩雪現象の一種であるアカシボ現象が知られ、このアカシボ雪中には多様な生物群集を含み、複雑な系をなすことがこれまで明らかになった(低温科学 Vol.70)。特に分子生態学的手法や情報学的手法を用いた解析では、アカシボ微生物群集の主要なメンバーは氷河等の他の低温環境と異なる分子生物学的特徴が示された。また、厳冬期にも積雪下に多量の水の層があることが明らかになった。しかし、温暖化による湿原生態系への影響、特に積雪期における融雪水の挙動や外部から流入する融雪水の湿原内移動などは未解明である。 |
研究内容・成果 | 「釧路川流域における気候変動適応と人為的影響緩和を目指した地域創り」、「尾瀬ヶ原における地質構造と水文環境からみる池溏への洪水影響」、「尾瀬ヶ原池溏への洪水影響ー底質灰分量、岸辺動物、池溏拡大ー 」、「尾瀬ヶ原池溏における腐植物質の光分解過程から放出される温室効果ガス」、「尾瀬生態系における洪水影響および今後の温暖化影響・環境変動のモニタリングに向けて」、「合成開口レーダーの干渉解析による尾瀬ヶ原の地表面変動と 田代山湿原の地滑りの観測」、「尾瀬ヶ原の池溏の成因〜ドローン画像から拠水林の痕跡を可視化する〜」、「尾瀬沼深底部の底生動物群集:30年間で何が変わったか」、「尾瀬地域の水生昆虫相とその遺伝構造、系統地理学的位置づけについて」、「尾瀬の動物プランクトン相」、「人工知能を用いた尾瀬ヶ原の湿地植生予測モデルの開発 」、「尾瀬ヶ原の揺るぎの田代」など、雪氷研究者や陸水化学者と生物群集研究者とで雪氷の生態学について討論集会を行い、「温暖化による湿原生態系の影響」についてさらに解明を進めるものである。 本集会により、融雪期の雪氷構造や水・物質循環とアカシボ生物群集の相互関係の解明が期待され、雪氷の生態学の発展に寄与できること、生物群集については、新たな生物種の発見・記載が期待される。また低温環境への適応問題、気候変動による湿原生態系への影響などの課題について発展が期待される。 |
研究集会参加人数 | 20 人 |