共同研究報告書
研究区分 | 一般研究 |
研究課題 |
積雪の新国際分類法に対応した従来の国内積雪分類方法の改訂 |
新規・継続の別 | 継続(平成30年度から) |
研究代表者/所属 | 北大低温研 |
研究代表者/職名 | 助教 |
研究代表者/氏名 | 的場澄人 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
尾関俊浩 | 北海道教育大学 | 教授 |
2 |
山口悟 | 防災科研雪氷防災研究センター | 主任研究員 |
3 |
本吉弘岐 | 防災科研雪氷防災研究センター | 主任研究員 |
4 |
竹内由香里 | 森林総合研究所十日町試験地 | 試験地長 |
5 |
勝島隆史 | 森林総合研究所十日町試験地 | 主任研究員 |
6 |
榊原健一 | 北海道医療大 | 准教授 |
7 |
八久保晶弘 | 北見工業大学 | 教授 |
8 |
西村浩一 | 名古屋大学 | 名誉教授 |
9 |
的場澄人 | 北大低温研 | 助教 |
研究目的 | 積雪分類(雪質)は、積雪の基本的な構造を示す積雪断面観測の観測項目の一つである。現在、日本国内で用いられている雪質分類は、1998年に日本雪氷学会によって定められ、国際雪氷委員会によって1990年に出版された国際分類にほぼ準拠している。しかし2009年には国際寒冷圏科学協会が新しい国際分類を定め出版された。本申請課題では,上述の新国際分類法の内容をふまえ,国内の研究コミュティーに国内向けの新分類法を提案すること,国際分類の日本語訳を作成することを目的に,新国際分類法に記述されている内容の精査とこれまでの国内観測結果との適合方法について検討する. |
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研究内容・成果 | 積雪断面観測は、寒冷圏の積雪の観測の最も基本的な観測の一つであり、その地点での積雪の特性やその時点での積雪を知るために行われる。その目的は、地球温暖化下における季節積雪地域の積雪状態の変化とそれが及ぼす水文環境への影響評価、極域における物質循環プロセスの解明、雪氷災害のメカニズムの解明と予測システムの構築など多岐にわたる。積雪分類(雪質)は、積雪の基本的な構造を示す積雪断面観測の観測項目の一つであるが、国、地域、研究分野、観察者によって定義、判断基準が異なる場合が多々あり、積雪分類の基準は度々議論され、改訂されてきた。 現在、日本国内で用いられている雪質分類は、1998年に日本雪氷学会によって、積雪の変態過程に基づいて定められた。この分類はICSI(国際雪氷委員会)によって1990年に出版された国際分類にほぼ準拠しているが、名称等が一致していないまま使われてきた。2009年にはIACS(国際寒冷圏科学協会)が国際分類を見直し、UNESCOから、「International Classification for Seasonal Snow on the Ground」が出版された。 本申請課題では,上述の新国際分類法の内容をふまえ,国内の研究コミュティーに国内向けの新分類法を提案すること,国際分類の日本語訳を作成することを目的に,新国際分類法に記述されている内容の精査とこれまでの国内観測結果との適合方法について検討した。 7月17日に低温科学研究所にて会合を行い、小分類の内容を確認し、その名称案を決定した。 その内容について9月10日に雪氷研究大会(2019・山形)にて、(公社)日本雪氷学会、雪工学会の会員に報告した。また、(公社)日本雪氷学会のウェブサイトに内容を掲載し、広く意見を求めた。 9月11日に二回目の会合を山形大学にて行い、UNESCO新分類法の全訳のための議論を行った。 2月20日に3回目の会合を低温科学研究所にて行い、両学会からの意見を踏まえた小分類名の再検討を行い決定した。また、全訳の出版の方法について検討を行った。 各自が分担した全訳の確認のための会合を3月26日に予定していたが、コロナウィルスのための会合の自粛要請に従い、会合は中止になった。 次年度以降については、。低温科学研究所共同利用委員会の指示に従い、共同研究委員会次年度の低温科学研究所一般共同には応募せず、(公社)日本雪氷学会のもとで出版に向けた活動を継続することになった。 |
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成果となる論文・学会発表等 | 尾関俊浩、八久保晶弘、,原田裕介、鎌田慈,勝島隆史,〇的場澄人,本吉弘岐,榊原健一,竹内由香里,山口悟,西村浩一、積雪の国際分類の日本語版作成について -積雪分類ワーキンググループの活動-、雪氷研究大会(2019・山形)、2019年9月10日、山形大学、山形市 |