共同研究報告書
| 研究区分 | 一般研究 |
|
研究課題 |
隕石に含まれる糖およびその関連物質の炭素同位体比および光学異性体比の解明 |
| 新規・継続の別 | 継続（平成30年度から） |
| 研究代表者／所属 | 東北大学 |
| 研究代表者／職名 | 准教授 |
| 研究代表者／氏名 | 古川善博 |
| 研究分担者／氏名／所属／職名 | |||
|
氏 名
|
所 属
|
職 名
|
|
|
1 |
力石嘉人 | 北大低温研 | |
| 研究目的 | 隕石に含まれる有機物は過去の地球にも降り注ぎ、生命の材料となった可能性がある。しかし、生命構成分子のうち糖は見つかっていなかった。この共同研究の目的は隕石に含まれる可能性のある糖を検出し、それが地球外由来であることと、その糖がどのように生成したかを示すことである。 |
|
|
|
| 研究内容・成果 | 昨年度からの継続研究で、隕石から生命のRNAを構成する糖であるリボースや生命に含まれるアラビノース、キシロースなどを初めて検出した。また、それらの分子の炭素同位体組成が地球生物の糖とは明確に異なることを示し、地球外由来であることを明らかにした。この研究成果は2019年11月に米国科学アカデミー紀要に掲載され、国内外の新聞やテレビ、webニュースなど100社以上の様々なメディアで報道され、大きな反響を得た（低温研共同研究を謝辞に記載）。 この研究はさらに発展させ、糖の光学異性体比を明らかにするための技術開発を進めている。また、隕石中の糖やアミノ酸の生成反応を明らかにするための模擬実験とその生成物の炭素同位体比測定を行い、隕石有機物の主要な生成反応を明らかにできる可能性が出てきた。 |
|
|
|
| 成果となる論文・学会発表等 |
-Yoshihiro Furukawa， Yoshito Chikaraishi， Naohiko Ohkouchi， Nanako O. Ogawa， Daniel P. Glavin， Jason P. Dworkin， Chiaki Abe， and Tomoki Nakamura， Extraterrestrial ribose and other sugars in primitive meteorites. Proceedings of the National Academy of Sciences USA 116， 24440-24445 (2019). -Yoshihiro Furukawa， Yoshito Chikaraishi， Naohiko Ohkouchi， Nanako O. Ogawa， Chiaki Abe， and Tomoki Nakamura，Investigation of sugars in meteorites. JPGU 2019 千葉 招待講演 |