共同研究報告書
研究区分 | 一般研究 |
研究課題 |
吹雪の鉛直多層エネルギー交換モデルによる大気および積雪特性の検証 |
新規・継続の別 | 継続(平成29年度から) |
研究代表者/所属 | 富山大学大学院理工学研究部 |
研究代表者/職名 | 教授 |
研究代表者/氏名 | 杉浦幸之助 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
庭野匡思 | 気象庁気象研究所 | 研究官 |
2 |
的場澄人 | 北大低温研 | 助教 |
研究目的 | 吹雪による視程悪化や吹きだまりの発生は,依然として現在社会の自然災害であり,大きな問題となっている.吹雪の早期検知は,このような被害を軽減するために重要である.そこで本研究では,野外観測データを用いて,これまで開発してきた吹雪の鉛直多層エネルギー交換モデルで計算される大気および積雪特性の変化を検証する.これにより,吹雪を早期に検知するための手法開発に資することを目的とする.2年目の2018年度では,継続した野外観測データの取得に加えて,検証による問題点を整理する. |
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研究内容・成果 | 2018年12月に北海道大学低温科学研究所露場に吹雪計を設置した.気象要素は通年で観測されており,積雪断面観測は2018年12月から開始されている.なお,現時点でも露場は積雪に覆われており,長期にわたる吹雪データを得るために,2018年度末の2019年3月29日から30日にかけて吹雪計を撤収して吹雪データを回収する予定である(本報告書提出日は2019年3月17日). これまでの2冬季の天候(12月から2月)は以下の通りであった.札幌における昨年度の根雪開始は2017年11月18日(平年と比べて16日早い),終了は2018年3月30日であった.今年度の根雪開始は2018年12月6日(平年と比べて2日遅い)であり,昨年度と比べると18日も遅くなっており,根雪開始に目立った遅れが見られた.一方で,昨年度の最深積雪は2018年2月23日の80cm(平年比81%),降雪量は平年比72%減とかなり低く,今年度の最深積雪は2019年2月7日の72cm(平年比73%),降雪量は平年比62%減と,昨年度と同様に平年と比べてかなり低くなっていた.気温に関しては,昨年度は-2.9℃であり,今年度は-2.2℃の平年並みであった.おおむね気温は並みで顕著な少雪であったものの,2冬季の根雪状況に違いが見られるという特徴的な天候であった.吹雪モデルの検証には様々な気象条件下で得られたデータを入手できるかが問題となるが,本研究の2冬季は特徴的な気象条件下であり,この期間に吹雪の継続的な観測を実施したことで,これらは吹雪モデルの貴重な検証データとなりうると考えられる.今後は,吹雪の発生と積雪表面の物理量との関係を解析していくことが必要である. |
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成果となる論文・学会発表等 |