共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
西部北太平洋の鉄など微量元素の3次元循環像構築にむけたワークショップ |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 東京大学大気海洋研究所 |
研究代表者/職名 | 准教授 |
研究代表者/氏名 | 小畑 元 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
田副博文 | 弘前大学 | 助教 |
2 |
近藤能子 | 長崎大学 | 助教 |
3 |
武田重信 | 長崎大学 | 教授 |
4 |
則末和宏 | 新潟大学 | 准教授 |
5 |
金泰辰 | 東京大学 | 博士研究員 |
6 |
南秀樹 | 東海大学 | 教授 |
7 |
岡 顕 | 東京大学 | 准教授 |
8 |
羽角博康 | 東京大学 | 教授 |
9 |
山下洋平 | 北海道大学地球環境 | 准教授 |
10 |
小川浩史 | 東京大学 | 准教授 |
11 |
安田一郎 | 東京大学 | 教授 |
12 |
三角和弘 | 電力中央研究所 | 主任研究員 |
13 |
津旨大輔 | 電力中央研究所 | 上席研究員 |
14 |
坪野孝樹 | 電力中央研究所 | 主任研究員 |
15 |
芳村毅 | 電力中央研究所 | 主任研究員 |
16 |
重光雅仁 | 海洋研究開発機構 | 主任研究員 |
17 |
田中雄大 | 東京大学 | 博士研究員 |
18 |
内本圭亮 | 地球環境産業技術研究機構 | 主任研究員 |
19 |
原拓治 | 東京大学 | 大学院生 |
20 |
高野祥太朗 | 京都大学 | 助教 |
21 |
中野渡拓也 | 北海道大学 | 博士研究員 |
22 |
漢那直也 | 北海道大学 | 博士研究員 |
23 |
西岡純 | 北大低温研 | |
24 |
三寺史夫 | 北大低温研 |
研究集会開催期間 | 平成 29 年 11 月 14 日 〜 平成 29 年 11 月 15 日 |
研究目的 | 西部北太平洋の生物生産過程を理解するためには、植物プランクトンの増殖量を規定している主要栄養塩や鉄分などの微量元素を含めた、当該海域の物質循環システムの全体像を理解する必要がある。この10年の間に、西部北太平洋で生物地球化学的な研究が精力的に実施され、鉄など微量元素・溶存有機物の分布と動態、鉄リガンドの分布、化学トレーサー等に関する多くのデータが蓄積されてきた。また、生物地球化学過程のモデリング研究も現在活発に進められている。 本研究集会では、西部北太平洋の海洋物質循環研究を第一線で進めている研究者を一同に集め、現時点で考えられる西部北太平洋の物質循環像の構築を目指した。 |
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研究内容・成果 | 2016年11月14-15日にかけて、「西部北太平洋の鉄など微量元素の3次元循環像構築にむけたワークショップ」を実施し、これまでに得られた主要栄養塩、微量元素、溶存有機物の分布、鉄と有機リガンドの関係、化学形態に関する情報、トレーサーとなり得る希土類元素・同位体などの知見を整理した。その後、現時点で明らかになっている部分を抽出し、それぞれのデータが矛盾なく説明できる3次元物質循環像を考えるための議論を実施した。その結果、北太平洋西部の栄養物質循環には、縁辺海との相互作用、北太平洋中層水や亜熱帯モード水の形成過程、陸起源有機物による鉄の輸送、Ndなどトレーサーによる水塊起源の推定などが重要であることを抽出した。また、これらの観測データに基づく議論で見えてきたプロセス等の情報を、どのように数値モデルで表していくのかを、観測研究者とモデル研究者間で議論した。 下記に本集会で議論された題目を記す。 ・「北太平洋亜寒帯における鉄の供給過程」 ・「火山由来の大気中の鉄の化学種と水溶解性」 ・「エアロゾル中人為起源鉄の低い安定同位体比に基づく海洋表層への寄与の評価」 ・「海洋表層への鉄の輸送と供給に関わる季節海氷の重要性」 ・「北部北太平洋海底境界層における親生物元素および微量金属元素の移動・循環」 ・「北太平洋170度線における表層海水中のネオジム同位体比と希土類元素濃度の分布」 ・「Nd同位体比を用いた物質循環研究と北太平洋における観測データの状況」 ・「北太平洋のビスマスについて」 ・「Dissolved zinc and silicate relationship in the western North Pacific: Comparison between subarctic and subtropical regions」 ・「北太平洋中層水と鉄循環」 ・「海洋における鉄の有機リガンドに関する研究」 ・「西部北太平洋における腐植様物質の起源」 ・「西部北太平洋における陸起源溶存有機物と鉄の分布-NPIWによる陸源錯体の長距離輸送仮説-」 ・「親潮周辺海域における春季珪藻ブルームの形成機構と長期変動」 ・「海洋大循環モデルによる希土類元素分布の再現」 ・「高解像度北太平洋鉄循環モデルの開発」 ・「西部北太平洋における粒子状鉄についての一考察」 ・「北太平洋西部亜寒帯域のリン酸塩の経年変動 に関するモデル」 ・「氷期の海洋炭素循環に関する数値シミュレーション」 |
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研究集会参加人数 | 45 人 |