共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
陸海結合システムの解明:陸域と沿岸域における自然科学的な機能と役割 |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 金沢大学 環日本海域環境研究センター |
研究代表者/職名 | 教授 |
研究代表者/氏名 | 長尾誠也 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
朝隈 康司 | 東京農業大学 | 准教授 |
2 |
塩本 明弘 | 東京農業大学 | 教授 |
3 |
黒田 寛 | 北海道区水産研究所 | 主任研究員 |
4 |
知北 和久 | 北大理学部 | 教授 |
5 |
長坂 晶子 | 北海道立総合研究機構 | 主任研究員 |
6 |
大西 健夫 | 岐阜大学 | 准教授 |
7 |
中田 聡史 | 神戸大学大学院 | 准教授 |
8 |
門谷 茂 | 北大水産 | 教授 |
9 |
西岡純 | 北大低温研 | |
10 |
三寺史夫 | 北大低温研 | |
11 |
江淵直人 | 北大低温研 | |
12 |
白岩孝行 | 北大低温研 | |
13 |
中村知裕 | 北大低温研 | |
14 |
的場澄人 | 北大低温研 | |
15 |
豊田威信 | 北大低温研 | |
16 |
関 宰 | 北大低温研 | |
17 |
松村義正 | 北大低温研 |
研究集会開催期間 | 平成 29 年 3 月 22 日 〜 平成 29 年 3 月 22 日 |
研究目的 | 北太平洋の縁辺海には、大陸から長江、黄河、アムール川、ユーコン川などに代表される大河川が流れ込むことで、陸域の影響が大きく現れる。また、これら河川を通じて陸からの物質を受け取り、縁辺海内部で起こる様々な物理的プロセスと生物的・化学的反応を介して物質循環が活発に起こっている場所である。これらの各縁辺海は、陸域の影響を大洋に伝える間の緩衝作用も担うと同時に、北西部北太平洋に多大な影響を与えている。 本研究集会では、縁辺海の自然科学的な機能を明らかにし、陸から縁辺海を経由して北太平洋へと至る長大な物質循環システムについて、人間活動への役割を考慮しつつ、解明することを目指している。 |
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研究内容・成果 | 自然科学的な機能を含めて陸海結合システムを解明することを目的として、平成28年度11月18日「陸域と沿岸を繋ぐ問題点抽出のためのワークショップ」を実施した。陸から海、縁辺海内部プロセス、縁辺海と北太平洋の相互作用、西岸境界流、等の水循環・物質循環システムについて、全国から研究者を一同に集め議論を重ねた。その結果得られた結論として、陸海結合システムの理解を深めるためには、陸-極沿岸、極沿岸-沖合・縁辺海、縁辺海-外洋域といくつかのスケールで研究を展開し、それらを統合していくことが効果的であることが確認された。 実際これまでの研究では、オホーツク海、東シナ海、日本海など エリア別、縁辺海別に研究グループが存在しており、研究が進められている。これまでのエリア別の成果を持ち寄る議論では、各海域の特異性を理解することは出来たが、共通性の理解を深化させる上では十分な議論に至らなかった。今後、日本周辺に存在する陸海結合システムの理解を深化させるためには、これまで実施されていなかった、同じ時間・空間スケールを対象としている研究者同士の綿密な情報交換と効率的な研究を実施することに加え、それらの成果を統合していくことが重要であるとの結論に達した。 下記に本ワークショップで議論された内容。 ・大西 健夫 (岐阜大学応用生物科学部) 「アムール川における溶存鉄濃度の長期変動とその要因分析-凍土の凍結融解に着目して-」 ・長坂 晶子(北海道総合研究機構) 「川がつなぐ里と海-北海道東部・風蓮湖流域プロジェクトから示唆されること-」 ・木田 新一郎(九州大学・応力研) 「川から海への物理は正しく表現できているのか?」 ・中田 聡史(神戸大学大学院海事科学研究科) 「有色溶存有機物(CDOM)の観測:陸海連関の理解への鍵」 ・黒田 寛(北海道区水産研究所) 「現在構想中の道東域をモデル地域とした海-陸結合研究」 ・谷内由貴子(北海道区水産研究所) 「極沿岸域と大陸棚をつなぐモニタリング研究」 ・三寺 史夫(北海道大学・低温科学研究所) 「今後の陸域結合システム研究の構想」 これらの議論の結果を受けて、H29年度より低温研・共同利用開拓型研究を立ち上げ、異なる時間・空間スケールで陸海結合システムを研究している研究者が一同に会して、研究や議論を実施する機会を創造し、それらの研究を統合していくことを目指すことになった。 |
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研究集会参加人数 | 15 人 |