共同研究報告書


研究区分 研究集会

研究課題

 環境微生物学最前線(2)
新規・継続の別 継続（平成27年度から）
研究代表者／所属 北大低温研
研究代表者／職名 教授
研究代表者／氏名 福井学

研究分担者／氏名／所属／職名
　
氏　　名
所　　属
職　　名

1

 松井一彰 近畿大理工 准教授

2

 嶋田敬三 首都大理工 特任教授

3

 岡崎友輔 京大生態研 大学院生

4

 田渕敬一 大阪府庁 主査

5

 藤永承平 京大生態研 大学院生

6

 Indranil Mukherjee 京大生態研 大学院生

7

 米田恭子 産総研 研究員

8

 程木義邦 京大生態研 特定准教授

9

 大石和恵 東京工芸大 研究員

10

 石井浩介 IHI 課長補佐

11

 東岡由里子 高知高専 助教

12

 久保響子 鶴岡高専 助教

13

 岡田久子 明治大農 研究員

14

 力石嘉人 北大低温研 教授

15

 丸山正 JAMSTEC 研究員

16

 Mia Terashima 北大低温研 助教

17

 Melody Cabrera 北大低温研 大学院生

18

 岡本怜 北大低温研 大学院生

19

 小島久弥 北大低温研 助教

研究集会開催期間 平成 29 年 2 月 16 日 〜 平成 29 年 2 月 17 日
研究目的 環境微生物は生態系において主要な構成生物であり、物質循環及びエネルギーの流れに大きく寄与している。しかし、自然界の微生物のほとんどは未培養ないし難培養であり、生態系プロセスの素過程等を定量することが困難である。これらの問題を解決するため、次世代型シーケンサーによる環境ゲノムの大量解析や質量分析計による環境タンパク質の網羅的解析が注目されている。そこで、本研究集会では、環境微生物学のフロンティア研究者等が一堂に会し、研究発表及び議論を行うことにより、今後の微生物生態系研究の新基軸を提案することを目的とする。
　　
研究内容・成果 本研究集会では、下記のプログラムで行い、環境微生物学に関する活発な研究発表および議論が行われた。

1.小島久弥（北大低温研）「趣旨説明」
2.岡本怜（北大低温研）「貧栄養湖の湖水から分離された細菌の特徴づけ」
3. Mia Terashima (ILTS， HU) 「Comparative analysis of microbial communities of colored snow from alpine snowfields」
4.Melody Cabrera (ILTS， HU) 「Detection of the arxA gene encoding arsenite oxidase in various ecosystems by using newly designed PCR primers」
5.久保響子（鶴岡高専）「河口堆積物由来の炭化水素分解微生物群集の構造」
6.東岡由里子（高知高専）「新規微生物の探索〜硫酸還元菌と酵母〜」
7.力石嘉人（北大低温研）「生物間相互作用におけるエネルギーフローを可視化する技術〜アミノ酸の安定同位体分析でみる生物の生合成・代謝系〜」
8.田渕敬一（大阪府庁）「水環境保全の課題（特に排水の管理）に対する微生物学的な視点からのアプローチの可能性」
9.松井一彰（近畿大理工）「細菌を生物指標にした都市河川水質評価の試み」
10.藤永承平（京大生態研）「河川から湖にかけての細菌群集の動態」
11.岡田久子（明治大農）「テムズ川における温暖化対策と絶滅危惧植物ウラギクの生育環境」
12.程木義邦（京大生態研）「富栄養化した湖沼に出現するクリプトモナスの種組成とその季節変化」
13. Indranil Mukherjee（CER， Kyoto Univ.）「Dominance of kinetoplastid flagellates in the oxygenated hypolimnion of Japanese deep lakes」
14. 岡崎友輔（京大生態研）「大水深淡水湖の深水層に生きる微生物の生態学」
15. 米田恭子（産総研）「水生植物ー微生物共生系を構成する未知微生物の開拓とその生物機能の解明」
16. 石井浩介（IHI）「動物細胞の効率的培養方法について」
17. 大石和恵（東京工芸大）「細胞内寄生細菌ブルセラ菌の北西太平洋の鯨類への感染」
18. 丸山正（JAMSTEC）「超好熱古細菌の生存と分散」
19. 嶋田敬三（首都大学東京理工）「総合討論」

本研究集会を通して、今後の微生物生態系研究の新基軸を提案することを目的とする。本研究集会で得られた成果は、気候変動の影響を受けやすい寒冷圏生態系の脆弱性評価に資するアイデア等の創出につながることができた。
　　
研究集会参加人数 30 人