共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

非接触型積雪物性測定装置の改良・開発
新規・継続の別 継続(平成25年度から)
研究代表者/所属 防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター
研究代表者/職名 主任研究員
研究代表者/氏名 山口悟

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

的場澄人 北大低温研

研究目的 雪氷コアの解析において, 粒径の分布や融解の有無, 不純物濃度の情報は非常に重要である. しかし既存の測定手法では, 測定の前処理が必要であるために, コアを冷凍して低温室に持ち帰りする必要がある. 一方近年積雪の断面観測の解析の分野では, 近赤外域の波長の反射率を用いて積雪の構造を非接触で詳細に測定する方法(光学的手法)が開発されてきている. そこで本研究では, 積雪の分野で用いられている光学的法を雪氷コアに応用するために必要な実験を行う. またそれを通じて積雪観測における光学的手法の改良も進める.
  
研究内容・成果 グリーンランド南東で掘られ北大低温研に輸送されてきたコアを用いてH27年度に求めた「光学的手法で得られた情報を具体的に粒径に変換するための関係式」を基に、H28年度は解析を進めた結果、コアの密度が大きくなると、反射率の変化はコアの形状の影響を強く受けるということが分かった。その結果を踏まえ、反射率から粒径を求める式を修正した結果、密度の詳細分布と粒径との関係を求めることが可能となった。またそれらの知見を踏まえ、現在防災科学技術研究所が開発を行っている非接触で積雪物性(粒径・不純物)を測定できる装置(非接触型積雪物性測定装置)の使用している波長を粒径の変化に敏感な近赤外域の波長(1300nm)に変更する改良を行った。
  
成果となる論文・学会発表等