共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

寒冷地の文化財の劣化に関わる凍上現象の実験的研究
新規・継続の別 新規
研究代表者/所属 東北芸術工科大学
研究代表者/職名 教授
研究代表者/氏名 石崎武志

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

曽根敏雄 北大低温研

研究目的 石造文化財や土遺構の凍結劣化に関して、多孔質対中の水分が凍結する際に生ずる凍上現象が関与している。この凍上現象とは、多孔質体中の水が凍結する際に、凍結面へ向かって水が流れ、そこで氷晶として析出することにより、その圧力で多孔質体が破壊されることにより生ずると考えられている。ただし、この凍上現象のメカニズムに関しては、未だに明らかになっていない。特に、凍上機構のモデルにおいて、部分凍結領域(フローズンフリンジと呼ばれる領域)が存在するかどうかによってもモデルが大きく変わってくる。ここでは、凍上実験中に、0℃線近くの構造を調べることにより部分凍結領域の構造を明らかにすることを目的にする。
  
研究内容・成果 2016年9月に、英国のグラスゴーで石造文化財の保存移管する国際シンポジウムが開催されたので、そこで、下記に上げた研究発表を行うと共に専門家と情報交換を行った。また、英国のケンブリッジ大学の応用数学理論物理部門のウロスター教授が、多孔質体の凍上現象に関して実験を行っているので、大学を訪問し、凍上現象のメカニズムに関する実験装置の作成に関して情報交換を行った。これらの情報をもとに、実験装置の詳細について検討を行った。また、北大低温研、技術部とは、実験装置の製作に関する技術的な面に関して検討を行った。
  
成果となる論文・学会発表等