共同研究報告書


研究区分 研究集会

研究課題

 氷、水、クラスレートの物理化学に関する研究集会
新規・継続の別 継続（平成25年度から）
研究代表者／所属 北海道大学大学院工学研究院
研究代表者／職名 准教授
研究代表者／氏名 内田努

研究分担者／氏名／所属／職名
　
氏　　名
所　　属
職　　名

1

 平松　和彦 福山市立大 准教授

2

 奥地　拓生 岡山大地球物質科学研究センター 准教授

3

 佐々木重雄 岐阜大学工学部 准教授

4

 平井　寿子 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター 教授

5

 堀　　彰 北見工業大学土木開発科工学科 教授

6

 山室　修 東京大学物性研究所 准教授

7

 相田美砂子 広島大学大学院理学研究科 教授

8

 灘　浩樹 産業技術総合研究所 主任研究員

9

 田中秀樹 岡山大学理学部 教授

10

 大村　亮 慶応義塾大学理工学部 准教授

11

 八久保晶弘 北見工業大学 准教授

12

 島田　亙 富山大学 理工学研究部 准教授

13

 竹中　規訓 大阪府立大学工学部応用化学科 教授

14

 谷　篤史 大阪大学大学院理学研究科 助教

15

 荒川　雅彦 神戸大学 教授

16

 飯高　敏晃 理化学研究所 先任研究員

16

 佐崎　元 北大低温研 　

16

 古川　義純 北大低温研 　

16

 長嶋　剣 北大低温研 　

16

 村田　憲一郎 北大低温研 　

研究集会開催期間 平成 27 年 9 月 7 日 〜 平成 27 年 9 月 8 日
研究目的 低温科学研究所では、水と氷および水分子の結晶の一種であるクラスレート水和物の研究が盛んに行なわれている。水は様々な物質に含まれている基本的な成分であるため、その物理化学的性質は様々な現象の基礎となっているにもかかわらず、それを単独に扱う分野がほとんどない。従って現状では、水分子の研究を行っている研究者は異分野に散在しており、異分野間の研究者が交流できる機会は非常に少ない。そこで氷、クラスレート水和物及びその基礎となる水の物理化学的性質を明らかにするため、学会・分野を越えて研究者間の情報交流をすることを目的とする。
　　
研究内容・成果 　研究集会「H2Oを科学する・2015」は、一昨年度までの低温科学研究所共同研究・萌芽研究の中で設立された「氷科学研究会」が中心となり、異分野でH2Oという分子に関わった研究を進めている研究者の情報交流の場として企画され、低温科学研究所研究集会として開催された。国内外の産官学研究機関より約40名の研究者が参加し、水、氷、クラスレートなどH2Oの科学に関する24件の研究発表が行われた。発表内容も様々なアプローチによる最先端の内容が多かった。発表題目と発表者（所属）は以下のとおりである。

「A simple physical model for surface melting on ice surfaces」村田憲一郎（北大）
「氷表面からの無機イオンの揮散」野呂和嗣（大阪府立大）
「凍土内に析出する氷の結晶構造について」猿谷友孝（極地研）
「第一原理分子動力学に基づいたシミュレーションによる膨潤性粘土鉱物におけるアルカリ金属イオンの吸着状態」池田隆司（原研）
「アモルファス氷の微視的構造とカイラリティ」松本正和（岡山大）
「氷VII相における水分子の圧力誘起解離」飯高敏晃（理研）
「Salty ice VIIIの発見」小松一生（東大）
「Ice VIの秩序構造：meta-GGAの適応とJ-PARC実験結果から新しく見えてきたもの」則竹史哉（東大）
「第一原理計算による氷における体積同位体効果の研究」梅本幸一郎（東工大）
「クラスレート・ハイドレートの融解に生じる同位体効果を利用した濃集・分離の検討」池川洋二郎（電中研）
「部分重水素化メタンハイドレートの高圧ラマン散乱」長谷川雅也（岐阜大）
「メタン-オキセタンハイドレートの高圧ブリュアン散乱」山田健太（岐阜大）
「混合ガスハイドレートにおける水素の籠占有性」菅原武（阪大）
「sI構造HFCハイドレートのケージ占有性」竹谷敏（AIST）
「シンクロトロンイメージングを利用した食品内に生成する氷結晶の直接観察への試み」小林りか（東京海洋大）
「食品凍結における氷結晶構造制御とその応用」宮脇長人（石川県立大）
「培養ニューロンのXeによる同期バースト抑制（圧力依存性）」島田航一朗（北大）
「TRET1を発現したCHO-K1細胞の凍結保存」古川真帆・内田努（北大）
「ナノバブルの生理作用」大森正之（中央大）
「ガスハイドレートの解離によるナノバブル生成と内圧測定」内田努（北大）
「TBABセミクラスレートハイドレートを固定相とするガスクロマトグラフィー」半田友衣子（AIST）
「アミノ酸を含むセミクラスレートハイドレートのモルフォロジーと結晶構造」室町実大（AIST）
「TBAB+TBAC混合セミクラスレートハイドレートにおける分解温度の濃度依存性」大島基（AIST）
「セミクラスレートハイドレートスラリーの凝集特性」小松博幸（新潟大）
　　
研究集会参加人数 40 人