共同研究報告書


研究区分 研究集会

研究課題

千島海峡および東カムチャツカ海流域における海洋物理と生物地球化学
新規・継続の別 新規
研究代表者/所属 東京大学大気海洋研究所
研究代表者/職名 教授
研究代表者/氏名 安田一郎

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

鈴木光次 北海道大学 地球環境科学研究院 准教授

2

准教授 北海道大学水産科学研究院 平譯享

3

山下洋平 北海道大学 地球環境科学研究院 准教授

4

グループリーダー 海洋研究開発機構 原田尚美

5

岡崎裕典 九州大学 准教授

6

准教授 東京大学大気海洋研究所 柳本大吾

7

後藤恭敬 東京大学大気海洋研究所 大学院生

8

大学院生 北海道大学環境科学院 李 勃豊

9

西岡純 北大低温研

10

三寺史夫 北大低温研

11

江淵直人 北大低温研

12

中村知裕 北大低温研

13

小野数也 北大低温研

14

関 宰 北大低温研

研究集会開催期間 平成 27 年 12 月 10 日 〜 平成 27 年 12 月 11 日
研究目的 本研究集会では、北部北太平洋を理解するための鍵となる、千島列島周辺および東カムチャツカ海流上流域で実施した観測から得られた研究成果の取りまとめを行う。また、これまでに実施してきたロシアとの共同観測網から得られたデータと、日本の研究船で得られた観測データを統合することで、西部北太平洋においてボーダレスにデータセットを構築し、この海域の理解を深化させることを目指す。
  
研究内容・成果 我が国の隣接している西部北太平洋は、生物生産が高く世界でも有数の水産資源が豊富な海である。この豊かな恵みを生み出している背景には、オホーツク海や ベーリング海などの縁辺海が密接に関係して起こる、海水と栄養物質の循環が大きく関わっていると考えられる。この西部北太平洋を理解するための鍵となる千島列島周辺および東カムチャツカ海流上流域に焦点を当てて、2014年6月にロシア船を用いた国際共同観測航海を実施した。本研究集会では、この観測航海から得られた研究成果の取りまとめを行うためのワークショップ「千島海峡および東カムチャツカ海流域における海洋物理と生物地球化学」を実施した。本ワークショップでは、観測航海に参加したすべてのグループから研究成果の紹介があった。その結果、これまで未知であった親潮域上流の東カムチャツカ海流域について、水塊構造、流れの情報、乱流強度、栄養物質の分布、溶存有機物や鉄分の循環像、炭酸系物質の挙動、トレーサとなる化学物質の分布、基礎生産、生物種組成、衛星アルゴリズムの高度化、古環境情報などの知見について発表があり、お互いのデータの相互的な関係などについても議論が進められた。これらの結果は今後、当該海域の海洋物理過程と生物地球化学過程が北太平洋全体に与える影響について理解を深めることに役立てる。また、現在進行中のプロジェクトとの関連についても議論し、今後の展開について話合を行った。

下記に研究集会の内容を記す。

1日目 12月10日(木) 13:00-18:10 低温研3F講堂

13:00-13:10 低温科学研究所 江淵所長挨拶

13:10-13:20 シンポジウム趣旨説明(安田・西岡)

13:20-14:50 安田一郎・柳本大吾・後藤恭敬・山本龍 (東大大気海洋研)  物理グループ報告

14:50-15:10 休息

15:10-16:40 原田尚美(JAMSTEC)・関 宰(北大低温)・岡崎裕典(九大)堆積物グループ報告

16:40-17:10 西岡 純・小野数也(北大低温)               ルーチン・Fe報告

17:10-17:40 山下洋平(北大地球)                   溶存有機物関連報告

17:40-18:10 井上睦夫・長尾誠也(金沢大)               放射性同位体関連報告

 2日目 12月11日(金) 09:30-14:30 低温研2F講義室 

09:30-10:30 渡邉 豊・李勃豊(北大地球)           トレーサー・炭酸系報告

10:30-11:30 鈴木光次・吉田和広(北大地球) 
 基礎生産・DNA・光観測・培養実験関連報告

11:30-12:30 平譯 享・和賀久朋(北大水産)        
 基礎生産・光観測関連報告

12:30-13:30    昼食

13:30-14:00 中村知裕 (北大低温)                  ADCP関連報告

14:00-14:30   総合討論

  
研究集会参加人数 18 人