共同研究報告書
研究区分 | 一般研究 |
研究課題 |
北方針広混交林の植生動態に関する研究 |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 神戸大院農 |
研究代表者/職名 | 准教授 |
研究代表者/氏名 | 石井弘明 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
原登志彦 | 北大低温研 | |
2 |
隅田明洋 | 北大低温研 |
研究目的 | 本研究では、この生理生態メカニズムを解明するため、針葉樹と広葉樹が共存する針広混交林において、最大樹高を規定する水分生理特性と葉量および光利用効率を規定する光合成特性を調査し、共存種の機能的多様性と可塑性が、森林の炭素蓄積量増大にどう寄与するのかを明らかにすることを目的とする。 |
研究内容・成果 | 2015年夏に雨竜研究林406林班に設置された、針広混交林プロットにおいて、樹高・枝下高の調査を行った。このデータをもとに、樹種ごとの最大樹高と、樹冠の階層化を定量的に評価した。その結果、アカエゾマツ、トドマツ、ダケカンバ、シラカンバ、ナナカマド、ミズナラ、キハダの推定最大樹高(Hmax)はそれぞれ、39.4,29.1,17.3,22.4,32.9,25.6,17.5mであった。このことから、針葉樹(アカエゾマツ、トドマツ)が広葉樹よりも5〜10m最大樹高が高く、突出木として存在することが明らかになった。同様の針葉樹・広葉樹間の階層化は屋久島の針広混交林においても見られ(Ishii et al. 2010 Plant Ecol)、針広混交林において、針葉樹のバイオマスが付加的であることに寄与していると考えられる。 今年度は調査期間が限られていたため、プロットすべての調査ができなかった。また、枝下高のデータが不足していたため、樹冠の垂直的な分布範囲を定量化できなかった。来年度はプロット全域に調査対象を広げ、これらを明らかにすることを目的に継続調査を行う。 |
成果となる論文・学会発表等 |