共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
衛星系研究会 |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 東京工業大学大学院理工学研究科 |
研究代表者/職名 | 助教 |
研究代表者/氏名 | 奥住聡 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
木村淳 | 東工大ELSI | 研究員 |
2 |
大槻圭史 | 神大理 | 教授 |
3 |
倉本圭 | 北大理 | 教授 |
4 |
藤井悠里 | 名大理 | 博士3年 |
5 |
松本侑士 | 国立天文台 | 研究員 |
6 |
兵頭龍樹 | 神大理 | 博士1年 |
7 |
平田直之 | 東大総合研究博物館 | 博士3年 |
8 |
金川和弘 | 北大低温研 | 研究員 |
9 |
谷川亨行 | 産業医科大 | 助教 |
10 |
田中秀和 | 北大低温研 | 准教授 |
11 |
田中今日子 | 北大低温研 | 研究員 |
12 |
関根康人 | 東大新領域 | 講師 |
13 |
諸田智克 | 名大環境 | 助教 |
14 |
Patryk Sofia Lykawka | 近大総合社会 | 講師 |
15 |
樋口 有理可 | 東工大地惑 | 研究員 |
16 |
田中佑希 | 名大理 | 博士2年 |
17 |
三浦均 | 名市大システム自然科学 | 准教授 |
18 |
片岡章雅 | 総研大天文 | 博士3年 |
19 |
田崎亮 | 京大理 | 博士1年 |
研究集会開催期間 | 平成 26 年 8 月 28 日 〜 平成 26 年 8 月 29 日 |
研究目的 | 太陽系形成過程についての理解はこの10年余りで急速に深まったが、衛星系形成過程についてはそれほどの理論展開は見られていない。その一方で、木星・土星のリング・衛星系については、地上観測のみならず探査による詳細な観測データも蓄積されている。このように、衛星系研究が大きく発展する機運は高まっているものの、それぞれの研究が個別に行われているため、関連研究者が集まって議論する機会は少なかった。 本研究集会は、衛星系形成過程に関する最前線の研究を紹介しあい、衛星系形成について幅広い視点から議論することを通じて、現状理解の整理、問題点の洗い出し、解決方法の探索などを行うことを目的とするものである。 |
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研究内容・成果 | 今回は惑星形成後における衛星系の進化に関連する話題を中心に、4名の方に招待講演をお願いした。 惑星周りの粒子リングの力学進化ついて、同志社大学の道越秀吾氏にお話し頂いた。リングの進化、例えば土星リングの寿命・形成時期はよく分かっておらず、それらを検証するための力学的素過程について、基礎的な話から詳しく話をして頂いた。 天体の重力相互作用で重要となる平均運動共鳴について、国立天文台の松本侑士氏にお話し頂いた。衛星系には多くの共鳴関係にある天体が存在するが、その形成・進化を理解するために、近年の系外惑星研究の知見を衛星系に適用させた検討が紹介された。 衛星系に残るクレータから読み取れる歴史について、名古屋大学の諸田智克氏にお話し頂いた。外惑星の衛星クレータ記録から読み解くことが出来る惑星軌道周囲の小天体群の情報について、月クレータから分かることと比較しつつ、広範にわたるレビューがなされた。 外惑星に降って来る小天体群の起源の 1 つである TNOsの軌道について、近畿大学のパトリック・リカフィカ氏にお話し頂いた。いくつかの有力な外惑星移動モデルが TNOsの軌道分布が示す様々な特徴を説明可能かどうかについて整理して頂いた。 以上4件の招待講演に加えて、6件の一般講演、5件のポスター講演が行われた。本研究会のプログラムは以下のとおりである。 【8 月 28 日(木)】 09:30-09:35 はじめに 09:35-09:40 低温科学研究所所長挨拶 09:40-11:00 道越 秀吾: 惑星環の構造と力学的特性 11:00-11:40 平田 直之: ディオーネの地質学的層序の検討 11:40-12:00 ポスター講演の紹介 12:00-13:30 (昼休み) 13:30-14:10 兵頭 龍樹: 周惑星粒子円盤の進化と衛星形成 14:10-15:30 松本 侑士: 天体の平均運動共鳴軌道への捕獲と脱出 15:30-16:00 (休憩・討論) 16:00-17:20 諸田 智克: 外惑星領域におけるクレータ記録と天体衝突史 17:20-18:00 三上 峻: 周惑星ガス円盤中で形成する巨大氷衛星の原始大気 18:00-18:30 (討論) 18:30- (懇親会) 【8 月 29 日(金)】 09:30-10:50 ソフィア リカフィカ パトリック: Orbital Structure and Dynamical Evolution of TNOs 10:50-11:30 田中 篤行: 冥王星-カロン系における未発見衛星存在の可能性に関する研究 11:30-13:30 (昼休み・個別討論) 13:30-14:10 小野 智弘: 周惑星円盤における回転不安定性の考察 14:10-14:50 金川 和弘: 巨大惑星周辺の原始惑星系円盤のガス構造について 14:50-15:30 (総合討論) 【ポスター講演】 関根 康人: 巨大衝突に伴うエウロパ内部海の不可逆的酸化 木村 淳 : 氷衛星表層における生命構成物質の重合反応 木村 淳 : 氷衛星地下海の安定性:塩度と潮汐加熱の依存性 樋口有理可:フォボスとダイモスの力学的起源のレビュー 瀧 哲朗: ダスト摩擦による圧力バンプ構造の破壊とダスト流出 |
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研究集会参加人数 | 24 人 |