共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

スマトラ島における地形性降雨に関する観測的研究
新規・継続の別 新規
研究代表者/所属 島根大学大学院総合理工学研究科
研究代表者/職名 准教授
研究代表者/氏名 下舞豊志

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

Wendi Harjupa 島根大学大学院総合理工学研究科 博士前期課程学生

2

藤吉康志 北大低温研

3

川島正行 北大低温研

研究目的 スマトラ島パダンパンジャン〜シチンチン付近では頻繁に集中豪雨が
観測されており、土砂崩れなどの災害が絶えない。
2004,2005年度に実施した北大低温研ドップラーレーダー観測による
観測データを用いてこの集中豪雨の発生メカニズムについて検討を
行うことが本研究の目的である。
  
研究内容・成果 スマトラ島にて
2004年4月〜5月、2005年11月〜12月にそれぞれ1ヶ月間実施された、
CPEA観測キャンペーンにおいて実施されたドップラーレーダー観測結果から
得られたCAPPIデータを用いて、
降雨の水平分布およびその時間変化を求めた。
さらに、パダンパンジャン上空を通るRHIプロットを作成し、
降雨の鉛直構造およびその時間変化に関する情報を得た。
約20km,30km離れた2地点でラジオゾンデを用いて行われた
高層気象観測結果と比較を行い、
いくつかの降雨イベントについて事例解析を行なった。
結果から、相対湿度が地上付近で比較的低く、高度2〜4kmで
比較的高い状況で、メラピ山の山裾に位置するパダンパンジャン付近で
発生した降雨セルが、高度が低く海に近い方に移動する、4月20日の例や、
地上から高度4km付近に渡って比較的相対湿度が高く、
広範囲におよぶ層状性降雨域がメラピ山の方向へ移動する
観測例などが示された。
  
成果となる論文・学会発表等