共同研究報告書


研究区分 研究集会

研究課題

 天体の衝突物理の解明（VII)
新規・継続の別 継続（平成17年度から）
研究代表者／所属 千葉工業大学惑星探査研究センター
研究代表者／職名 上席研究員
研究代表者／氏名 和田浩二

研究分担者／氏名／所属／職名
　
氏　　名
所　　属
職　　名

1

 諸田智克 名大環境 助教

2

 荒川政彦 神戸大理 教授

3

 中村昭子 神戸大理 准教授

4

 門野敏彦 阪大レーザー研 准教授

5

 杉田精司 東大新領域 教授

6

 関根康人 東大新領域 助教

7

 鈴木絢子 神戸大CPS GCOE研究員

8

 桂木洋光 名大環境 准教授

9

 木村宏 神戸大CPS 准教授

10

 町井渚 神戸大理 大学院生

11

 羽倉祥雄 神戸大理 大学院生

12

 高部彩奈 神戸大理 大学院生

13

 高沢晋 神戸大理 大学院生

14

 桂武邦 神戸大理 大学院生

15

 保井みなみ 神戸大自然 助教

16

 嶌生有理 名大環境 大学院生

17

 高木靖彦 愛知東邦大 教授

18

 長谷川直 JAXA/ISAS 開発員

19

 小野瀬直美 JAXA/ISAS 研究員

20

 岡本千里 JAXA/ISAS 研究員

21

 柳澤正久 電通大 教授

22

 中村真季 東大新領域 大学院生

23

 洪鵬 東大新領域 大学院生

24

 黒澤耕介 JAXA/ISAS 研究員

25

 岡村奈津子 東大新領域 大学院生

26

 鎌田俊一 東大新領域 大学院生

27

 千秋博紀 千葉工大 上席研究員

28

 小松吾郎 千葉工大 客員研究員

29

 中村良介 産総研 研究員

30

 平田成 会津大 准教授

31

 浅田智朗 会津大 教授

32

 古川善博 東北大 GCOE研究員

33

 大野宗祐 千葉工大 上席研究員

34

 山本聡 環境研 研究員

35

 道上達広 福島高専 准教授

36

 高田淑子 宮城教育大 教授

37

 木村眞 茨城大 教授

38

 富岡尚敬 岡山大 准教授

39

 三河内岳 東大理 助教

40

 三村耕一 名大環境 准教授

41

 山本哲生 北大低温研

42

 田中秀和 北大低温研

43

 和田桂一 鹿児島大理工 教授

44

 玄田英典 東大地惑 助教

研究集会開催期間 平成 23 年 11 月 17 日 〜 平成 23 年 11 月 19 日
研究目的 本研究集会においては，惑星物質科学としての氷物性の研究と惑星系の起源・進化への応用，特に衝突現象の解明に重点を置いた議論を行い，研究者間の研究交流および共同研究の促進を図ることを目的とする．惑星系の起源・進化の過程において天体同士の衝突合体・破壊は非常に重要な素過程の一つである．天体衝突現象の解明に向け，室内衝突実験・理論的研究・探査データ解析・衝突地質学・隕石分析など，様々な手法を駆使した研究活動に基づいて多彩な視点から議論するべく本共同研究集会を開催した．
　　
研究内容・成果 天体の衝突現象に関わる実験研究，観測，探査，数値シミュレーションの専門家が全国から集い，29件の口頭発表と14件のポスター発表があった．15の研究機関から50人を超える参加者による活発な議論が行われ，大いに盛り上がった．
特に今回は「巨大天体衝突過程」というサブテーマを設定し，月を形成したと考えられる巨大衝突の数値計算を専門にしている鹿児島大の和田桂一氏と東京大の玄田英典氏を招待しご講演いただいた．巨大スケールの衝突過程や衝突構造のその後の変形過程についてはいまだ不明な点が多く，これを解決するためには観測・実験・理論の各方面から相補的かつ戦略的に研究を進める必要がある．
本共同研究集会では数値計算研究の観点から巨大衝突研究の現状の問題点や今後の方向性が示された．まず解決すべき課題として，空間解像度の改善，状態方程式の改善が洗い出された．また実験研究，観測，探査から数値計算研究へのインプット情報をどのようにして抽出するか，理論予測をどのように検証・実証するか等の議論も行われ，巨大衝突過程解明に向けての方向性を多角的に議論する場として十分に機能した．そのほかにも衝突現象全般に関わる様々な興味深い発表が多数あり，多分野の交流を通じて，本研究会が更なる衝突研究の進展に貢献したと言える．実際に，本共同研究集会を開催したことで，北大低温研を核とする共同研究がいくつか芽生えている.それにより天体衝突物理の解明に向けた活発な議論と緊密な研究交流，さらには新たな研究テーマの創生に繋がることが期待される．
　　
研究集会参加人数 54 人