共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

積雪重量計を用いた札幌における積雪推移の観測研究
新規・継続の別 新規
研究代表者/所属 海洋研究開発機構
研究代表者/職名 主任研究員
研究代表者/氏名 杉浦幸之助

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

青木輝夫 気象庁気象研究所 第三研究室長

2

兒玉裕二 北大低温研 助教

3

的場澄人 北大低温研 助教

研究目的 本研究では,異なる気候帯における積雪推移の実態把握の一環として,積雪重量計を札幌(北海道大学低温科学研究所露場)に設置し,自動計測により,高時間分解能で,積雪水量の推移の実態を把握することを目的とする.
  
研究内容・成果 北海道大学低温科学研究所露場では,長期にわたり気象及び積雪に関する観測が実施されている.そこで,気象及び積雪に関する観測結果との比較をふまえて,積雪水量の推移の実態を把握するために,低温科学研究所露場に積雪重量計を設置することとした.積雪重量計とは,ステンレス薄板製の偏平容器の上に降り積もった積雪水量を自動計測する装置である.この偏平容器の中には不凍液が充填されており,容器内の圧力が圧力センサーを介して電気信号に変換し出力される.
今年度は,2011年11月に露場整地を終えて積雪重量計を設置することができた.現在も継続的に積雪水量が1分毎に測定されている.また同11月にスノーパーティクルカウンターも設置して,積雪分布に変動をもたらす吹雪の観測も実施することができた.2012年3月には積雪重量計及びスノーパーティクルカウンターのデータを回収した.得られたデータの初期解析から,積雪水量はスノーパーティクルカウンターで捉えられた降雪量の変化に対応している様子が見てとれた.この冬は低温研露場の消雪まで観測をさらに続ける予定である.得られたデータをもとに解析を進め,今年度に設置した積雪重量計が妥当に積雪水量を測定するかどうか検討し,必要に応じて改良していく予定である.
  
成果となる論文・学会発表等