共同研究報告書
研究区分 | 一般研究 |
研究課題 |
酸性雪の過酸化水素濃度と化学特性の地域比較 |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 長岡高専 |
研究代表者/職名 | 教授 |
研究代表者/氏名 | 佐藤和秀 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
田中一浩 | 長岡高専 | 准教授 |
2 |
石井吉之 | 北大低温研 |
研究目的 | 長岡における酸性雨が観測でも、年平均pH4.6前後の降雨、降雪が継続的に記録されている。時にはpH3.8程度の降水が観測されることもある。 酸性雨の化学特性が明らかになりつつあるが、自然起源および人為起源の大気中のSOx、NOxの酸化により硫酸、硝酸が生成され際、大きな役割を果たすオゾン、過酸化水素との関わりが不明なところが多い。本研究は、新潟県、北海道の積雪の過酸化水素の実態を調査比較し、あまり調査できていない過酸化水素の実態と他の化学特性との関連の解明を目的とした。 |
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研究内容・成果 | 長岡高専では年間を通して校舎の屋上で1日分の降水を毎日採取した。冬期には10日毎の積雪の断面観測を実施し、積雪の層位毎のサンプリングを行い、過酸化水素と化学特性の分析を行った。また新潟県の数カ所でも同様の観測を行った。北海道札幌において冬期1〜2回の断面観測を実施し、同じような積雪の過酸化水素と化学特性の分析を行い、新潟の各地との比較研究を行った。 雪質と過酸化水素濃度との関係は北海道と新潟とは特性が異なった。イオン濃度と過酸化水素濃度との関係は各地の観測点における特徴が見られたが、特に十日町の積雪については、過酸化水素濃度の高い積雪層と非海塩カルシウムイオン濃度との間に負の相関関係が見られた。これはnss-Ca2+に含まれる黄砂粒子などの土壌成分にマンガンやニッケルといった金属成分を含み,その金属成分が触媒として働き,積雪中の過酸化水素を分解したためだと推定された。また過酸化水素濃度の高い積雪層とマグネシウムイオン濃度との間に正の相関関係が見られたが、このことの因果関係は詳しくは不明である。 |
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成果となる論文・学会発表等 |