共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
核形成の学理と応用 |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 首都大学東京院理工 |
研究代表者/職名 | 准教授 |
研究代表者/氏名 | 橋本健朗 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
石橋善弘 | 名大(豊田理研) | 名誉教授(理事) |
2 |
吉原經太郎 | 首都大院都市環境 | 客員教授 |
3 |
梶井克純 | 首都大院都市環境 | 教授 |
4 |
川崎昌博 | 京大院工 | 教授 |
5 |
村上正隆 | 気象研 | 室長 |
6 |
高鳥芳樹 | 豊田中研 | 研究員 |
7 |
石坂昌司 | 北大院理 | 助教 |
8 |
持田陸宏 | 名大院環境 | 准教授 |
9 |
松見豊 | 名大地球環境研 | 教授 |
10 |
古川義純 | 北大低温研 | 教授 |
研究集会開催期間 | 平成 23 年 2 月 4 日 〜 平成 23 年 2 月 5 日 |
研究目的 | 気相または液相から原子・分子が凝集して、液体や固体(結晶)が出来る現象は世の中にあまねく見られる相転移現象であり、また実用的にも重要な過程である。核形成には水の他に様々な要素(無機、有機、生物)が絡む。また、水の供給や気象の問題として極めて重要であり、分子論的解明が地球温暖化や人工降雨、冷凍技術などと関連付けられれば意義深い。核形成が研究対象となる分野は気象のみならず、惑星科学から生物科学、物質科学、環境科学等非常に幅広く、低温研究所内にも関連分野の研究グループがある。本集会は、分野横断的議論をする機会を提供し、研究ネットワークの構築・共同研究を展開する布石とすることを目的とした。 |
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研究内容・成果 | 豊田理化学研究所・特定課題研究「核形成の学理と応用」の研究会との共同開催、またもう一つの北大低温研共同利用研究集会「その場観察と理論による氷結晶成長カイネティクスの解明」と合同で2日間の連続研究会を行った。講演者には、豊田理研の研究に参加する研究者に加えて、大気科学・結晶成長・生体関連・クラスター科学等の専門家を低温研内外からお招きした。 主に核形成の学理と応用に割り当てた第一日目のプログラムは以下の通りである。 9:00-9:05 開会挨拶 北大低温研 古川義純 9:05-9:15 豊田理研挨拶 豊田理研 石橋善弘 9:15-9:45 気相中における単一微小水滴のレーザー捕捉・顕微分光 北大 石坂 昌司 9:45-10-15 光化学的水滴・水エアロゾル発生の現状 首都大 吉原 経太郎 10:30-11:00 人工降雨における核形成の応用 気象研 村上 正隆 11:00-11:40 単一ナノ微粒子質量分析法で見る大気ナノ粒子の化学組成、起源、大気中での変質 東大大気海洋研 古谷 浩志 11:40-12:10 水溶液界面の化学反応 総合地球環境学研究所 川崎 昌博 13:20-13:50 夜間大気化学反応による窒素酸化物消失過程の研究 首都大 中嶋 吉弘 13:50-14:30 対流圏HOxラジカルの不均一反応:実験とモデリング 海洋研究開発機構 金谷 有剛 14:30-15:10 HTDMAによるエアロゾル粒子の吸湿成長測定 名古屋大 持田 陸宏 15:25-15:55 高分解光学系を用いた氷結晶表面の分子レベル直接観察: 単位ステップ と疑似液体層の挙動について 北大低温研 佐崎 元 15:55-16:25 レーザー誘起白熱法による筒内粒子生成解析 豊田中研 高鳥 芳樹 16:25-16:55 カーボンナノチューブの成長過程 首都大 橋本 健朗 17:00-17:30 アモルファス氷上での分子進化 北大低温研 渡部直樹 17:30-18:00 凍結活断レプリカ法による糖の凍結抑制作用のTEM観測と準安定氷相の形成 北大工 内田 努 18:00-18:10 まとめ+事務連絡 首都大 橋本 健朗 演題、討論内容は原子・分子のミクロレベルから地球規模のマクロレベルにまでおよび、研究手法も実験、理論の両面から話題が提供された。分野も物理、化学、環境、気象等に広がり、結晶成長を主に研究する参加者にも活発に討論していただくことができた。討論を通じて、期待通り、あるいはそれ以上の異分野交流が進んだ。新しい学問領域創成・共同研究の契機として参りたい。 |
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研究集会参加人数 | 25 人 |