共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

硝酸水溶液から生成する結晶形態の実験的研究
新規・継続の別 新規
研究代表者/所属 産総研
研究代表者/職名 主任研究員
研究代表者/氏名 灘浩樹

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

三浦均 東北大理 助教

2

古川義純 北大低温研

研究目的 本研究の目的は、オゾン破壊を促進させるPSC(生物放出窒素化合物等を源とした硝酸の水和物結晶や氷晶からなる極成層圏の雲)の多段階生成シナリオ構築のための第一ステップとして、硝酸水溶液から生成する結晶の種類と成長形態の温度依存性および濃度依存性を明らかにすることである。
  
研究内容・成果  本研究では、硝酸水溶液から生成する様々な結晶(氷またはHNO3・nH2O, n=1〜3)に対してその場観察成長実験を計画した。本研究での実験は、高解像度光学顕微鏡を搭載し且つ温度制御が高精度で可能な水和物単結晶の自由成長装置を用いて実施する必要があった。したがって、該当する実験装置を国内研究機関で唯一保有している低温科学研究所・相転移ダイナミクス研究グループとの共同研究を実施した。
 本年度は、実験装置の結晶成長セルおよび光学系を作成し、低濃度の硝酸水溶液から生成する氷結晶形を観察するための基盤を構築した。サンプル水溶液を用いて氷結晶成長実験を実施し、氷結晶の成長形が精度よく観察できることを確認した。実験では、氷結晶以外の分子間化合物は観察されなかった。これは、水溶液濃度が低かったためと考察される。加えて、高濃度の硝酸水溶液に対する実験手法の考察を行った。
 
  
成果となる論文・学会発表等