共同研究報告書


研究区分 研究集会

研究課題

結晶成長:実験と理論の最新の展開
新規・継続の別 新規
研究代表者/所属 北大低温研
研究代表者/職名 准教授
研究代表者/氏名 佐崎 元

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

灘博樹 産総研・環境管理 研究員

2

塚本勝男 東北大院理 教授

3

藤原航三 東北大金研 准教授

4

稲富裕光 JAXA, 宇宙環境利用 准教授

5

佐藤清隆 広島大院生物圏 教授

6

池田絵梨子 広島大院生物圏 修士2年

7

三浦均 東北大院理 助教

8

古川義純 北大低温研 教授

9

Salvador Zepeda 北大低温研 博士研究員

10

北村雅夫 京大院理学研究科 教授

11

牲川菜月 京大院理学研究科 修士1年

12

荒木優希 東北大院理 修士1年

13

山下基 立命館大情報理工学部 博士研究員

14

小泉晴比古 東北大金研 助教

15

辻 融 慶應大理工学部 特別研究講師

研究集会開催期間 平成 22 年 1 月 21 日 〜 平成 22 年 1 月 22 日
研究目的 雪・氷結晶の成長・融解は,気象・環境をはじめとした地球上の幅広い現象を左右するため極めて重要であるが,未だ不明な点が多い.そのメカニズムを分子レベルで理解するには,根本となる結晶成長学そのものの発展と新たなアプローチの創出が不可欠であろう.そのためにはまず,結晶成長の基本的事柄に対して,実験的・理論的に今後どのようにアプローチしうるか十分に議論が尽くされねばならないが,残念ながら日本国内ではその機会が大変少ない.そこで,結晶成長の基礎的メカニズムの解明やその周辺分野に主眼をおく研究者を集め,1泊2日程度の徹底した議論を行うことを目的とした.
  
研究内容・成果 2010年1月21-22日の日程で,北海道大学低温科学研究所の講堂において,下記の14の研究発表が行われた.集会は形式張らない雰囲気で行われ,発表の途中にも盛んに質疑応答がかわされるなど,結晶成長の実験と理論の最新の展開について,活発な議論が行われた.

1月21日(木曜日)
座長:佐崎 元
13:00-13:35 「きぼう」による宇宙実験:ファセット」
稲富 裕光(宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部)
13:35-14:10 「Siの一方向成長過程におけるファセット界面の形成機構」
藤原 航三(東北大学 金属材料研究所)
14:10-14:45 「オストワルド段階則での核形成と成長」
牲川 菜月、北村 雅夫(京都大学大学院 理学研究科)

座長:稲富 裕光
15:00-15:35 「交流電場印加によるタンパク質核形成速度の制御」
小泉 晴比古(東北大学 金属材料研究所)
15:35-16:10 「人工タンパク質によるチタン基板のリン酸カルシウム
コーティング」
辻 融1、緒明佑哉1、加藤隆史2、芝清隆3
(1慶應義塾大学理工学部、2東京大学工学部、3癌研究所)
16:10-16:45 「不凍タンパク質の作用発現機構」
Salvador Zepeda(北海道大学 低温科学研究所)

座長: 藤原 航三
17:00-17:35 「氷核活性バクテリアが氷の結晶成長に与える影響」
灘 浩樹(産業技術総合研究所 環境管理技術研究部門)
17:35-18:10 「フェイズフィールド法による氷からの潜熱吐き出し効果の
検証:氷核活性バクテリアの作用機構解明に向けて」
三浦 均(東北大学大学院 理学研究科)
18:10-18:45 「空気-氷界面での単位ステップと疑似液体層の
その場光学観察」
佐崎 元(北海道大学 低温科学研究所)

1月22日(金曜日)
座長:小泉 晴比古
9:30-10:05 「溶媒を含む脂質2成分混合系における化合物形成と
結晶成長」
池田 絵梨子(広島大学大学院 生物圏科学研究科)
10:05-10:40 「脂質の光学異性体の混合挙動」
佐藤 清隆(広島大学大学院 生物圏科学研究科)
10:40-11:15 「高分子鎖のフォールディング方向のエントロピーを熱力学
的に検出・定量化する―アイソタクチックポリブテン正方晶
にみられる種々の転移現象―」
山下 基(立命館大学 情報理工学部 生命情報学科)

座長:灘 浩樹
11:30-12:05 「NanoCO2プロジェクトについて」
塚本 勝男(東北大学大学院 理学研究科)
12:05-12:40 「原子分解能その場観察によるアラゴナイト形成
メカニズムの解明」
荒木 優希(東北大学大学院 理学研究科)
12:40-12:45 「おわりに」
佐崎 元(北海道大学 低温科学研究所)
  
研究集会参加人数 20 人