共同研究報告書


研究区分 研究集会

研究課題

雪氷の生態学(4) 雪・土壌インターフェースにおける微生物活性とアカシボ現象
新規・継続の別 継続(平成18年度から)
研究代表者/所属 国立環境研究所
研究代表者/職名 室長
研究代表者/氏名 野原精一

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

福原晴夫 新潟大学 教授

2

山本鎔子 元明治大学 元教授

3

落合正宏 徳島文理大学 教授

4

神田啓史 国立極地研究所 教授

5

丸尾雅啓 滋賀県立大学 准教授

6

菓子野康浩 兵庫県立大学 助教

7

柳井洋介 北海道農業研究センター 特別研究員

8

大高明史 弘前大学 教授

9

菊地義昭 元茨城大学 元助教授

10

木村直哉 株式会社グリーンシグマ調査部 調査員

11

北村淳 株式会社グリーンシグマ調査部 調査員

12

森野 浩 茨城大学 教授

13

福井 学 北大低温研

14

小島久弥 北大低温研

研究集会開催期間 平成 22 年 1 月 9 日 〜 平成 22 年 1 月 9 日
研究目的 そこで本集会では積雪期におけるメタン発生、赤雪の藻類、尾瀬地域におけるアカシボ現象の概要、アカシボ現象の物質と水循環、アカシボ発生と鉄の酸化還元反応、東北地方の彩雪現象、アカシボの微生物生態学、など、雪氷研究者とアカシボ生物群集研究者との討論集会を行い、アカシボ発生のメカニズムと原因微生物についてさらに解明を進めるものである。
赤雪(アカシボ)の発生メカニズムについて討議する参加者 アカシボ粒子の写真 
研究内容・成果 「雪氷の生態学(4) 雪・土壌インターフェースにおける微生物活性とアカシボ現象」について以下の研究事例の発表を行った。
1)集会にあたって野原精一(国立環境研究所)
2)凍結融解土壌の亜酸化窒素発生機構 柳井洋介(北海道農業研究センター)
3)氷雪藻類をめぐる分類学的諸問題 大谷修司(島根大学)
4)総合討論(1)
5)尾瀬地域における雪氷の環境 野原精一 (国立環境研究所)
6)アカシボの微生物 吉井健太、小島久弥、福井 学(北海道大学)
7)アカシボの増殖実験 落合正宏(徳島文理大学)・福原晴夫(新潟大学)
8)青森県でのアカシボの発生状況 大高明史(弘前大学)
9)アカシボ現象の総括 野原精一(国立環境研究所)
10)総合討論(2)
11)特集「雪氷の生態学」編集打合せ

 融雪期に雪や氷の表面が赤、黄、時に黒く着色する現象は一般に彩雪現象と言われ、古くから日本を含む世界の積雪地域から知られてきた。彩雪の原因として多様な生物を含み、独特の生態系であることが氷河に発生するアカユキで明らかになってきた。最近では彩雪によって融雪が早まる温暖化影響が極地で注目されている.
 本集会により、黄砂などの越境大気汚染物質の影響の有無、融雪期の雪氷構造とアカシボ生物群集の相互関係の解明が期待され、雪氷の生態学の発展に寄与できること、生物群集については、新たな生物種の発見・記載が期待され、また低温環境への適応問題、地球温暖化影響などの課題についても将来発展させうることなどの成果が期待された。
赤雪(アカシボ)の発生メカニズムについて討議する参加者 アカシボ粒子の写真 
研究集会参加人数 14 人