共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
永久凍土のモニタリングと変動に関する研究集会 |
新規・継続の別 | 継続(平成19年度から) |
研究代表者/所属 | 北大地球環境 |
研究代表者/職名 | 准教授 |
研究代表者/氏名 | 石川 守 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
原田紘一郎 | 宮城大 | 准教授 |
2 |
池田 敦 | 信州大 | 研究員 |
3 |
斉藤和之 | アラスカ大 | 研究員 |
4 |
溝口勝 | 東大 | 教授 |
5 |
渡辺晋生 | 三重大 | 准教授 |
6 |
末吉哲雄 | 海洋研究開発機構 | 研究員 |
7 |
岩花 剛 | 北大 | 特任助教 |
8 |
杉本敦子 | 北大 | 教授 |
9 |
松岡憲知 | 筑波大 | 教授 |
10 |
福井幸太郎 | 国立極地研 | 研究員 |
11 |
澤田結基 | 産業技術総合研究所 | 研究員 |
12 |
広田知良 | 北海道農業研究センター | 研究員 |
13 |
飯島慈裕 | 海洋研究開発機構 | 研究員 |
14 |
兒玉裕二 | 北大低温研 | |
15 |
曽根敏雄 | 北大低温研 | |
16 |
石井吉之 | 北大低温研 |
研究集会開催期間 | 平成 22 年 2 月 22 日 〜 平成 22 年 2 月 23 日 |
研究目的 | 凍土分野の研究において、近年の気候変動に対する応答の実態をモニタリングし、変動の物理プロセスを明らかにすることは地球科学的、あるいは工学的な見地からも要請が強い研究課題であり、その重要性は凍土研究者間でも共有されている。しかし研究を進める上では、土壌物理・水文・気象といった複数の学問分野にまたがった知見を要求され、同じ凍土を対象としつつも、異なるバックグラウンドを持つ各研究者の間で十分な議論と意見の交換が不可欠である。本研究集会は、当該テーマに携わっている国内の研究者が集まり、テーマを絞った議論を行うことで、研究の現状と問題点を共有するのが狙いである。 |
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研究内容・成果 | 研究集会は平成22年2月22日〜23日に開催された。発表時間は通常の学会よりも多く設定された。15件の発表があり、その内容は、凍結融解に伴う斜面物質移動、大陸規模での永久凍土帯の土壌水分変動、永久凍土境界域での凍土温暖化の実態、本邦高山帯での永久凍土分布・気象・水循環、数値モデル、アウトリーチなど凍土学のほかに土壌物理学,地形学,自然地理学,気候学,水文学,気象学,生物地球化学,寒冷地工学など多岐におよぶ多様な視点を含んでいる。これらの発表から凍土・永久凍土の変動と物理過程およびそれらの気象水文,気候,生態学的な意義が論じられ,既存の学問分野をベースとする学会では到底不可能な,学際的議論が展開された。大学院生の発表では,所属する研究室のゼミだけでは得られないような多様なコメントがあり,教育的に意義深いものとなった。発表には,日本の凍土研究の歴史、最近の国際的な研究趨勢のレビューや,新たな研究分野開拓への提言なども含まれている。 この研究集会は,2006年度に札幌近隣の研究者を中心に小さな集会を2度ほど持ったことがきっかけとなっている。低温研の共同研究集会に採択されたことにより,全国から研究者を招へいできるようになった。今回は1960年代の日本の永久凍土研究の黎明期から活躍する名大名誉教授による特別講演が行われ、若手も大きな刺激を受けた。本集会での発表内容の一部は、来年度6月オスロにて開催される国際極年シンポジウムでも公表される。今後の展開として、入門者向けの書籍を刊行し、日本の永久凍土研究の成果を一般も含め広く公開していくことが確認された。 |
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研究集会参加人数 | 40 人 |