共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

 酸性雪の地域比較
新規・継続の別 新規
研究代表者／所属 長岡高専
研究代表者／職名 教授
研究代表者／氏名 佐藤和秀

研究分担者／氏名／所属／職名
　
氏　　名
所　　属
職　　名

1

 田中一浩 長岡高専 准教授

2

 石井吉之 北大低温研

研究目的 　酸性雨が日本列島に降り注ぎ、環境庁を中心として全国的に観測を行われ初めてから20数年も経過しようとしている。長岡の観測でも、年平均pH4.6前後の降雨、降雪が記録されている。酸性度の季節変化も大きく、日本の経済産業活動や、近隣諸国特に中華人民共和国、韓国、朝鮮人民共和国、ロシアなど日本海に面した地域の発展途上国と無関係ではない。
　今までの調査研究から、酸性雪の化学特性は年々変動、季節変動などの傾向も明らかになってきているが、日本列島の地域性もかなり明瞭に存在する。しかしあまり計画的に比較研究はなされていない。本州の新潟県中心にした地域と北海道の酸性雪の比較を、今までの成果を加味して、試みる。
　　
研究内容・成果 　長岡市の長岡高専で一年を通し、一日を単位とし、降水の採取を実行した。pH、電気伝導度、主要イオン濃度の分析を行っている。長岡市の今冬の積雪は昨年の冬期の少雪とは違って、多くの降雪があった。しかし、雨も多く、最大積雪深は市街地で125cm程度であった。近年では大きい値である。
長岡市、妙高山、白山麓、蔵王山、そして札幌の時期は異なるが、積雪観測と化学分析などのための積雪のサンプリングを実施できた。新潟県の里雪で今冬は積雪が多いと感じたが、他地域ではそれほどはなかった。
　冬期間中、黄砂現象も観測された。長岡市を中心に採取した各地の積雪の化学特性を、比較解析していく。化学分析を終了次第、化学特性の地域比較と気象環境の相違を念頭に比較解析していき、昨年度との比較も行う予定である。また積雪の過酸化水素濃度の測定も一部実施することができ、長岡高専でのオゾン観測とも参考に、イオン化学特性もみていく。
　　
成果となる論文・学会発表等