共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
星間物質ワークショップ |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 北大低温研 |
研究代表者/職名 | 助教授 |
研究代表者/氏名 | 渡部直樹 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
川口健太郎 | 岡山大理 | 教授 |
2 |
倉本圭 | 北大理 | 助教授 |
3 |
出口修至 | 国立天文台 | 助教授 |
4 |
武次徹也 | 北大理 | 教授 |
5 |
前田理 | 東北大理 | 大学院生 |
6 |
梅林豊治 | 山形大理 | 教授 |
7 |
岡 朋治 | 東大院・理 | 助手 |
8 |
廣田朋也 | 国立天文台 | 上級研究員 |
9 |
高桑繁久 | 国立天文台 | 非常勤研究員 |
10 |
圦本尚義 | 北大理 | 教授 |
11 |
望月優子 | 理研 | 先任研究員 |
12 |
高野秀路 | 国立天文台 | 主任研究員 |
13 |
季村峯生 | 九州大理 | 教授 |
14 |
高橋順子 | 明治学院大 | 助教授 |
15 |
豊嶋ひとみ | 東大総合文化 | 大学院生 |
16 |
平野 恒夫 | お茶の水女子大 | 名誉教授 |
17 |
季村峯生 | 九州大理 | 教授 |
18 |
川崎昌博 | 京大工 | 教授 |
19 |
高柳敏幸 | 埼玉大理工 | 助教授 |
20 |
相川祐理 | 神戸大理 | 助手 |
21 |
三浦 均 | 京大理 | 学振PD |
22 |
山本 智 | 東大理 | 教授 |
23 |
高木秀一 | 北里大 | 教授 |
24 |
高木光司郎 | 富山大 | 名誉教授 |
25 |
野村英子 | 神戸大自然 | 博士研究員 |
26 |
和佐 聡美 | 九州大理 | 大学院生 |
27 |
米津 朋尚 | 富山大理工 | 大学院生 |
28 |
坂井 南美 | 東大理 | 大学院生 |
29 |
高遠 徳尚 | 国立天文台 | 主任研究員 |
30 |
江川 徹 | 北大理 | 講師 |
31 |
比田 剣之輔 | 九州大理 | 大学院生 |
32 |
高橋 健太 | 埼玉大理工 | 大学院生 |
33 |
河野孝太郎 | 東大天文教育センター | 助手 |
34 |
石井啓策 | 東大工 | 博士研究員 |
35 |
所 仁志 | 名古屋大理 | 大学院生 |
36 |
薮下 彰啓 | 京大工 | 博士研究員 |
37 |
樋口あや | 東工大 | 大学院生 |
38 |
森澤勇介 | Institute of Atomic | 中央研究員 |
39 |
渡邊詩織 | 京都大理 | 大学院生 |
40 |
渡部直樹 | 北大低温研 | 助教授 |
41 |
香内 晃 | 北大低温研 | 教授 |
42 |
山本哲生 | 北大低温研 | 教授 |
43 |
塚越 崇 | 国立天文台 | 大学院生 |
44 |
倉橋映里香 | 東大理 | 学振PD |
45 |
長岡明宏 | 北大低温研 | 大学院生 |
46 |
日高宏 | 北大低温研 | 博士研究員 |
研究集会開催期間 | 平成 18 年 7 月 31 日 〜 平成 18 年 8 月 2 日 |
研究目的 | 宇宙は極限環境下の「実験室」として,これまでに多くの新しい問題を化学の広い分野に提起してき.また,同時に,化学・物理的視点も宇宙の研究になくてはならないものとなりつつある.この研究集会は,広い意味で宇宙の化学・物質に関心をもつ研究者,大学院生,学生が,それぞれの研究成果や問題意識を共有する機会として企画した.とくに物質レベル,原子分子レベルでの実験・理論研究の展開に焦点を合わせ,現在・あるいは将来の宇宙観測とのつながりを探る. |
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研究内容・成果 | 天文・化学・物理・惑星科学の各分野から、最近の話題を時間をかけて丁寧にレビューする形式を取った。そのため互いに各分野の現状をよく理解することができ、研究の視野も広がった。以下に各セッションでのハイライトを報告する。 セッション1では古くから問題となっているDiffuse Interstellar Bandsが未だに解決されていないことが確認された。また生体関連分子の最近の探査についてレビューが行われ、いわゆるconfusion limitの問題--非常に多くの弱い輝線の集合からどう分子を同定するか--について議論が行われた。分子のオルソ/パラ変換についての実験結果も報告された。星間空間において分子のオルソ-パラ比は変化しないと考えられている。実験では星間空間とは異なった密度・温度状況下ではあるが、オルソ/パラの変換が起こりうることが示された。 セッション2では最近のab initio化学計算についての報告があった。分子定数をab initio計算で求め、輝線波長などを実験室並の精度で求められるようになったという、電波観測者にとってはうれしい報告があった。また超球面探索法でポテンシャルエネルギー面を探索することで星間分子の反応径路を解明するという講演もあった。星間分子の反応モデルにはまだまだ多くの不定性が残っているので、このような方法で反応が起きるか否かの判定が比較的短期間の研究でできれば画期的である。 セッション3では星形成領域、特に生まれたばかりの星の周辺で複雑な分子が多く見つかるHot Coreについての観測が議論された。従来はHot Coreは大質量星形成領域で観測されていたが、最近低質量星周囲でもHot Coreが観測されている。またSMAでの最新の観測結果も報告された。 セッション4ではダスト表面反応の理論・実験研究がレビューされた。 セッション5のテーマは銀河中心、系外銀河であった。セッション3の太陽系近傍分子雲とは異なり、衝撃波やX線などが星間物質の進化に大きな影響を与えることが観測から示唆された。 セッション6では隕石内の酸素同位体比異常が、太陽系の母胎となった分子雲での光解離反応に起因するとの研究が報告された。また、原始惑星系円盤において放射性同位元素の壊変が円盤のイオン化に寄与した可能性が議論された。さらに現在の太陽系のカイパーベルト天体を構成する氷についてすばるでの最新の観測結果が報告された。 |
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