共同研究報告書
研究区分 | 研究集会 |
研究課題 |
北ユーラシアにおける水・エネルギ循環と環境変動 |
新規・継続の別 | 新規 |
研究代表者/所属 | 名古屋大学 |
研究代表者/職名 | 教授 |
研究代表者/氏名 | 太田岳史 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
大畑哲夫 | 地球環境観測研究センター | ディレクター |
2 |
木本昌秀 | 東大気候システム研究センター | 教授 |
3 |
浅沼順 | 筑波大学陸域環境研究センター | 助教授 |
4 |
開発一郎 | 広島大学総合科学部 | 教授 |
5 |
山崎剛 | 東北大学理学部 | 助教授 |
6 |
杉本敦子 | 北大地球環境科学研究院 | 教授 |
7 |
溝口勝 | 東大農学生命科学研究科 | 助教授 |
8 |
増田耕一 | 地球環境フロンティア研究センター | サブリーダー |
9 |
榎本浩之 | 北見工業大学 | 教授 |
10 |
児玉裕二 | 北大低温研 | 助教 |
11 |
藤吉康志 | 北大低温研 | 教授 |
研究集会開催期間 | 平成 19 年 4 月 17 日 〜 平成 19 年 4 月 17 日 |
研究目的 | 現在検討中のコンソーシアムCABIN(Cryosphere-Atmosphere-Biospshere Interaction and Changes in Northern Eurasia)のscience planを議論しながらversion upし,完成させること。 |
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研究内容・成果 | 北ユーラシア大陸寒冷圏の変動と気候変動におけるその役割を解明するための研究計画を作成するために平成19年2月13日から14日にかけて集会を行った。参加者は以下の通りである。大畑哲夫(JAMSTEC/IORGC)、浅沼順(筑波大)、辻村真貴(筑波大)、杉本敦子(北大環境)、山崎剛(東北大)、平野高司(北大農)、溝口勝(東大農)、石川守(北大環境)、藤吉康志(北大低温)、立花義裕(東海大)、鈴木力英(JAMSTEC/F)、筒井浩行(東大工)、兒玉裕二(北大低温)、鈴木和良(JAMSTEC/IORGC)、矢吹裕伯(JAMSTEC/IORGC)、米延仁志(鳴門教育大学)。 先ず最初に大畑がこの会合の主旨説明を行い、これまでの経過や背景について説明した。次にscience planが考慮するタイムスケールや地域について議論を行い、章立てが話し合われた。このplanの対象読者や主旨を説明する前書きが必要であることが指摘され、加えることとなった。その後、雪氷圏、植生圏、流域水循環、大気-陸面相互作用の各課題を検討するグループに分かれて議論検討を行い、個々に分担してplanを執筆する作業に入った。夕食後には、米延,立花,筒井,溝口が最近の研究について話題提供を行い、夜遅くまで議論を行った。 翌14日午前には全員が集まって各グループの検討結果を発表し、皆で検討した。また、残りの章(モデリング、衛星データとデータマネイジメント、観測ネットワーク(観測対象地域の候補、特に導入すべき新たな手法)、関連する国際プログラム・プロジェクト)に関する作文を行った。 このscience planでは北ユーラシア寒冷圏の変動を理解する事を目的とし、100-200年規模の時間スケール、北緯40-75°、東経60-150°の領域を対象とする。雪氷圏に関しては、積雪の面的分布の把握、積雪量の年々変動の中長期的変化、衛星データの利用、冬季の降水量データの精度確保、積雪の再配分,降雪遮断などのプロセス研究、凍土の広域把握、活動層過程の理解の深化、気候変動に対する永久凍土の応答特性の解明等が盛り込まれることとなった。植生圏ではVersion2に準拠し、特に植生遷移帯(エコトーン)や森林植生の応答特性、ツンドラ・草原など念頭に置いたメタンなどの温室効果ガスの放出や年輪解析の項を加える事とした。流域水循環に関しては、凍土が介在する流出プロセスの解明、流出変動の原因の解明、融雪流出のプロセスの解明、モデルの開発について記述することなった。大気ー陸面相互作用の課題では、シベリア高気圧の発達、オホーツク海の海氷,オホーツク高気圧の年々変動、北東ユーラシア南部遷移帯での大気ー陸面相互作用の年々変動について執筆する事となった。このscience planは今年の夏には刊行する予定である。(敬称略) |
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