共同研究報告書
研究区分 | 一般研究 |
研究課題 |
偏光光学系によるタンパク質および氷の結晶成長観察 |
研究代表者/所属 | 阪大蛋白研 |
研究代表者/職名 | 助教授 |
研究代表者/氏名 | 松浦良樹 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
古川義純 | 北大低温研 |
研究目的 | 高精度の偏光特性と偏光面自動回転機能を有する偏光顕微光学系を構築し、蛋白質結晶や不凍蛋白質存在下の氷結晶成長を観察、解析する。本光学系の特徴は試料を静止させた状態で、偏光面が回転するため試料の各微小部位における偏光特性が定量的に解析できることである。 |
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研究内容・成果 | 目的に記した事項を達成するための研究内容 1.偏光面を自動回転させるためのコンピュータ制御の駆動部とソフトウェアの開発が必要である。 2.光源としてはレーザかハロゲンランプの選択がある。前者は干渉性のためスペックルや干渉リングの発生を伴い画像の質を著しく低下させる。また通常、強く偏光しているため、レーザとしてはランダムモードの無偏光タイプが好ましい。しかしこの場合も画像の質を低下させる要因は残る。 本研究ではこのためハロゲンランプを採用した。しかし実験と解析により固有の偏光があることがわかり、これを無くする研究にも取り組んだ。この結果ランプの向きと反射傘の形状を適当に設定することにより、偏光の無い光源として使えることがわかった。またハロゲンランプの作成の際にフィラメント形状を工夫することにより解決できる見通しも得られた。この方法は特許性があると考えている。 3.オリンパス光学社と協力して、本研究に使う装置の実用機を製作した。テスト使用によって実用性と有効性が確認できた。今後本装置の応用により、蛋白質結晶に存在する欠陥や氷の成長に伴う配向の状態の定量的観察を進める。また本装置の他の応用分野についても検討し有効性を調べていく予定である。 |
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成果となる論文・学会発表等 |