共同研究報告書提出

共同研究報告書

研究区分	一般研究
研究課題	オホーツク海沿岸地域の海氷期の日射におよばす海氷面と雲底面の反射効果について
研究代表者／所属	敬愛大学国際学部
研究代表者／職名	教授
研究代表者／氏名	中村圭三

研究分担者／氏名／所属／職名
	氏　　名	所　　属	職　　名
1	三谷雅肆	道都大学教養部	教授
2	石川信敬	北大低温研

研究目的	反射日射における、海表面と雲底面との間の相互の反射効果に注目する。日々変動する海表面と雲底面を、それぞれ北大低温科学研究所附属流氷研究施設の流氷レーダと全天写真撮影で捉え、反射日射効果をより精密に捉える。　従来、雲底面の程度は気象台発表の雲量で把握してきたが、全天の雲の極射投影面で捉えるため、魚眼レンズ使用のカラー写真撮影によって、このファクターの精密化を図る。また、反射日射と海表面、全天中の雲底面面積、および雲底面の色との間の関係を追及する。

研究内容・成果	先に、日射に及ぼす海表面と雲底面との相互間反射の効果を研究してきたが、これまでは、雲底面の大きさを気象台発表の雲量で把握してきた。これを精密化するため、全天の雲の極射投影（魚眼レンズ使用）を行い、これを雲量に変わるファクターとして、先ずはその妥当性を確認した。すなわち、気象台発表の雲量と極射投影面の雲底面面積を相関、ある程度妥当な結果を得、その合理性を確認した。これに基づき、海表面（海表量）、雲底面（雲量)、日射量の関係を求め、日射に及ばす海氷の影響について検討した。この際、流氷のない季節から検討し、流氷の存在する場合の日射効果を知るための基準の明確化に努めた。　その結果、得られたおもな成果は、次のとおりである。　①　海表面と雲底面との相互間反射の効果を、より詳細に検討する手がか　　　りが得られた。　②　海氷の存在する環境条件科での、散乱日射のメカニズム解明への手が　　　かりが得られた。　③　海表面のアルベド評価への対応について検討できた。