共同研究報告書


研究区分 一般研究

研究課題

不凍蛋白質AFGPの氷吸着構造の解析
研究代表者/所属 大阪大学蛋白質研究所
研究代表者/職名 助教授
研究代表者/氏名 松浦良樹

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

古川義純 北大低温研

研究目的 AFGPはポリペプチド鎖に糖鎖の結合した物質で、氷表面に特異的に吸着して、氷点を降下させることで知られる。その現象論的、速度論的解析は低温研を中心に解明されつつあるが、AFGPの氷表面への吸着構造と不凍メカニズムについては未だ解明されていない。本申請者らは近年吸着構造について、ヘリックス仮説をたて、その実証を実験的に試みつつある。しかし界面現象であるために、実験的観測には特殊な工夫が必要であり、装置面での準備が多々必要となっている。このため高度の光学系に経験のある低温研において共同研究する必要がある。
  
研究内容・成果 1.吸着構造の解析を目的とした、全反射赤外線吸収スペクトル法(ATR)により進めていた阪大での実験は、AFGPによるとみられるアミド吸収帯のスペクトル観測ができたが、微弱であるために構造変化に伴う吸収波長のシフトが判別しにくいことがわかった。これについては装置面で工夫改良を加える必要があるので、今後の進捗を考えている。
2.氷表面反射の偏光解析に関しては、光学系の製作がかなり進捗した。光源に関しては、無偏光である必要があるので、白熱灯の可能性を検討したが、点光源ではないための欠陥を克服する必要がある。レーザを用いた場合、本来つきまとう強い偏光特性の克服が問題となる。これには現在ランダムモードのレーザの使用を考えている。これについてのテストは17年度の初めに行う予定である。またレーザ特有の干渉性からくるスペックルによる像の乱れに関しては、ホログラフィックディフューザが有効であるという予備的結果を得たので、併せてテストする予定である。測定のための制御ソフトウェアに関してはオリンパス光学との共同によりほぼ準備ができた。本システムによる測定は蛋白質リゾチームを用いた結晶成長実験により行い、結果は16年度日本結晶成長学会において報告した。