共同研究報告書


研究区分 研究集会

研究課題

昆虫の生存戦略
研究代表者/所属 北大低温研
研究代表者/職名 助手
研究代表者/氏名 落合正則

研究分担者/氏名/所属/職名
 
氏  名
所  属
職  名

1

石川統 放送大学 教授

2

籐條純夫 佐賀大農学部 教授

3

鎮西康雄 三重大医学部 教授

4

森肇 京都工芸繊維大繊維学 助教授

5

久保健雄 東京大理学部 教授

6

松本忠夫 東京大教養学部 教授

研究集会開催期間 平成 15 年 12 月 8 日 〜 平成 15 年 12 月 9 日
研究目的  昆虫は大気中、淡水中、陸上、地中、他生物体内などに棲んでおり、海洋を除く熱帯から極域までのあらゆる気候帯に分布している。そして、その種数や個体数において他の生物種を圧倒している。広い生存圏や繁栄を可能にしたのは 、環境に対する並はずれた適応能力である。起源を熱帯とする昆虫が温帯や寒帯へ進出し、様々な環境に適応することを可能にした要因を総合的に議論することが本研究集会の目的である。 活発な議論が行うために昆虫生化学、分子生物学の中でも多大な成果をあげている研究者に参加を要請し、 現在の研究内容を中心に環境適応を含めた昆虫の生存戦略について講演形式で集会を行なった。
  
研究内容・成果  2003年12月8日と9日の両日、低温研講堂において「昆虫が地球上で繁栄している秘密を探る」と題した研究集会を開催した。事前に日本動物学会、日本生化学会、日本薬学会の北海道支部や研究機関に告知し、延べ約150名の参加者により活発な討論が行われた。
講演題目と講演者は以下の通りである。

・熱帯のシロアリ類の繁殖戦略--増えて増えて地に満ちよ--
     松本 忠夫(東京大学大学院総合文化研究科)
・子育て・給餌するベニツチカメムシの長期間の生存戦略
     藤條 純夫 (佐賀大学農学部)
・吸血昆虫の吸血のための戦略
     鎮西 康雄(三重大学医学部)
・昆虫が感染と戦う特殊な仕組み:酸素のある環境に適応した昆虫生理の一断面
     芦田 正明(北海道大学低温科学研究所)
・カイコの形質転換とRNAiによる抗菌タンパク質遺伝子のノックダウン
     森  肇 (京都工芸繊維大学繊維学部)
・ミツバチの社会性行動を規定する脳の分子的基盤
     久保 健雄(東京大学大学院理学系研究科)
・共生という騙し合い:細菌を操るアブラムシ
     石川 統 (放送大学)