共同研究報告書
研究区分 | 一般研究 |
研究課題 |
北方林のミクロスケール・モニタリング技術の開発 |
研究代表者/所属 | 名古屋大農 |
研究代表者/職名 | 助教授 |
研究代表者/氏名 | 山本一清 |
研究分担者/氏名/所属/職名 | |||
氏 名
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所 属
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職 名
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1 |
板谷明美 | 名古屋大農 | 研究生 |
2 |
高橋與明 | 名古屋大農 | 院生 |
3 |
奥山智代 | 名古屋大農 | 院生 |
4 |
原登志彦 | 北大低温研 | |
5 |
隅田明洋 | 北大低温研 |
研究目的 | 近年、航空機LiDAR等によるレーザーデータを利用した樹木個体の認識や樹冠量・樹高の推定に関する研究により、広域的な森林調査における航空機Lidarの有効性が明らかにされてきた。しかし、天然林などにおいては、林内に存在する林冠ギャップの正確な推定が、その動態を知る上で重要であるとともに、樹木個体との誤判別を避け、より高精度で樹木個体の認識や樹冠量・樹高の推定を可能にするものと考えられる。以上のことから、本研究では、北方常緑針葉樹林を対象に、ヘリ搭載型レーザースキャナーの観測により得られるDSM(Digital Surface Model)からの林冠ギャップ推定システムの開発を目的とする。 |
研究内容・成果 | (1)対象地域及び資料 対象地を、北海道上川町内のトドマツ、エゾマツ、アカエゾマツなどの常緑針葉樹が林冠層を形成する大雪原生林の老齢林分とし、解析には1999年10月7日に、ヘリ搭載型レーザースキャナー(中日本航空)により観測されたレーザーデータから作成された空間解像度0.5m(1メッシュ:0.5m×0.5m)のDSM(Digital Surface Model)を、比較検証のため国土地理院により撮影された空中写真を用いた。 (2)方法 DSMは、選択的局所平均化によるノイズ除去後、以下の処理を行い林冠ギャップの抽出を行った。 1)平滑化されたDSMにおいて、各メッシュの8近傍の最大標高との差が設定値(thMax=10m)を超えるメッシュをギャップ(以下ギャップメッシュとする)として抽出 2)ギャップメッシュの周囲8近傍について、ギャップメッシュとの標高差を調べ、設定値(thMin=0.5m)未満のメッシュをギャップメッシュとして抽出 3)1)及び2)で抽出されたギャップ・メッシュを合わせ、さらに2)の処理を、新たに抽出されるギャップメッシュがなくなるまで繰り返し実行 (3)結果及び考察 空中写真との比較の結果(図1)、開発したシステムによる林冠ギャップの抽出は良好であり、本研究により開発されたシステムの有効性が示唆された。今後、現地調査を行い、本研究の手法による林冠ギャップの抽出精度についてさらに検討を行いたい。 |